...――ふっと思い出したが、ヴェルレエヌ、ね、あの人、一日、教会へ韋駄天走(いだてんばし)りに走っていって、さあ私は、ざんげする、告白する、何もかも白状する、ざんげ聴聞僧(ちょうもんそう)は、どこに居られる、さあ、さあ私は言ってしまう、とたいへんな意気込で、ざんげをはじめたそうですが、聴聞僧は、清浄の眉をそよとも動(そよ)がすことなく、窓のそとの噴水を見ていて、ヴェルレエヌの泣きわめきつつ語りつづけるめんめんの犯罪史の、一瞬の切れ目に、すぽんと投入した言葉は、『あなたはけものと交った経験をお持ちですか?』ヴェル氏、仰天して、ころげるようにして廊下へ飛び出し、命からがら逃げかえったそうで、僕は、どうも、人のざんげを聞くことが得手(えて)じゃないのです...
太宰治 「虚構の春」
...かの勇猛果敢なざんげ聴聞僧の爪のあかでも...
太宰治 「虚構の春」
...懺悔聴聞僧(ざんげちょうもんそう)の手を握りしめ...
エドガア・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「群集の人」
...また懺悔聴聞僧に...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...その聴聞僧に懺悔したところによりますと...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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