...話し手は誰でも聴き手の好奇心に勢づけられる...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...聴き手が妻だということも忘れたように...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...自然聴き手も入用なわけだ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...三十幾人の聴き手はそれぞれの心持で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...聴き手の顔へ投げるのであった...
平林初之輔 「予審調書」
...この辻褄(つじつま)のあった陳述に御子息の精神の異状が認められるでしょうか?」話し手も聴き手もハンカチをとりだして額の汗をふいた...
平林初之輔 「予審調書」
...林がそれを拾い上げてあまりの恐ろしさに背中へ突きさしたのだということです……」あまりの意外な話に聴き手は無言でほっと吐息した...
平林初之輔 「予審調書」
...それはまつたく聴き手の歯を浮かせるに適当なヴイオロンの音のやうに...
牧野信一 「「学生警鐘」と風」
...志ん生の飄々として「テニヲハ」の合わぬ話し振りの中に奇想天外な警句と愉快な諧謔の連続にいつしか聴き手を不可思議な八ッあん熊さんの世界に引き込んでゆく可笑(おか)しさ...
正岡容 「随筆 寄席囃子」
...「厭な人間だ!」私の聴き手は斯う私を舌打ちで鞭打つだろう...
松永延造 「職工と微笑」
...」と聴き手は私の鬱陶しい衒気を瓦斯の様に嫌うに極まっている...
松永延造 「職工と微笑」
...聴き手よ...
松永延造 「職工と微笑」
...聴き手のパトスによる証明...
三木清 「解釈学と修辞学」
...聴き手自身が証明の手段となる...
三木清 「解釈学と修辞学」
...いつものように二人が聴き手で...
宮本百合子 「斯ういう気持」
...聴き手はほんの内輪で...
山本笑月 「明治世相百話」
...聴き手は注意して択(えら)むべき事自分も実は大の聴聞脅迫党で...
夢野久作 「謡曲黒白談」
...そうして聴き手を択(えら)むべきものだと...
夢野久作 「謡曲黒白談」
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