...こう云う寺院が聳(そび)えている...
芥川龍之介 「神神の微笑」
...そしてなによりの偉観は室の中央に聳(そび)え立つ幅のせまい螺旋(らせん)階段であった...
海野十三 「階段」
...そこに聳(そび)えている椋(むく)の木の根方を...
海野十三 「少年探偵長」
...叡山はそれさ」と山本は顋(あご)で東北隅に聳えてゐる山を指した...
高濱虚子 「俳諧師」
...笊を植えた大きな頭がぬうと聳えている形はなんというていいか甚だ不思議なもの……しかし...
高村光雲 「佐竹の原へ大仏をこしらえたはなし」
...聳(そび)えています...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...大きなペンキ塗の天狗の姿が崖の上に聳(そび)えているのに少なからず脅かされた...
寺田寅彦 「雑記(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...田舎に見られない五重塔が聳えています...
豊島与志雄 「白蛾」
...かえって人気を聳動(しょうどう)せしめるような...
中里介山 「大菩薩峠」
...三太の泣き声もとどかないような、高い高い紫陽花いろの空には、椋の梢がさむ風にゆすぶられながら、聳えている...
中村地平 「南方郵信」
...世間の耳目を聳動(しょうどう)させるより...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...薄靄の中にぼんやり聳えているエッフェル塔を見つけるとうれしそうに手を拍(う)って...
久生十蘭 「ユモレスク」
...その高く聳えた建物の上方の窓から深いほの暗い運河へと落ちたのだ...
エドガア・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「しめしあわせ」
...くっきりと聳(そび)え...
本庄陸男 「石狩川」
...日本が数箇の強国を打ち倒し第十四回平和会議の紀念として建てられたる万国平和の肖像は屹然(きつぜん)として天に聳(そび)え...
正岡子規 「四百年後の東京」
...切りそいだやうに聳えた大きな岩壁...
若山牧水 「鳳來寺紀行」
...幾つかに畳まり聳えて居る岩山の尾根の樹木の茂みをそれぞれに浮き立たせて見せて呉れた...
若山牧水 「みなかみ紀行」
...それがみな優しい姿なりに堂々として聳(そび)えている...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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