...塔は煉瓦造りですべての塔の上に高く聳えてゐる...
アナトール・フランス Anatole France 芥川龍之介訳 「バルタザアル」
...その後にできた掘立小屋のような柾葦(まさぶ)き家根の上にその建物は高々と聳(そび)えている...
有島武郎 「星座」
...その斜面の所々に大きな雪面をもって聳えている(図356)...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...先頭のウ氏が遠く聳えた鋭い山を指して「あれも登りました...
板倉勝宣 「五色温泉スキー日記」
...笊を植えた大きな頭がぬうと聳えている形はなんというていいか甚だ不思議なもの……しかし...
高村光雲 「佐竹の原へ大仏をこしらえたはなし」
...山が屏風のやうに近く廻つて聳えてゐるのも...
田山録弥 「山間の旅舎」
...」瞬間葉子は肩を聳(そび)やかせて言い切った...
徳田秋声 「仮装人物」
...肩を聳かして「もやもやもやと...
直木三十五 「南国太平記」
...到る処にその門と堂の屋根を聳(そびやか)している...
永井荷風 「日和下駄」
...近くモンテ・カッシノ山の聳ゆるあり...
堀辰雄 「「エル・ハヂ」など」
...妙に肩を聳やかして...
宮嶋資夫 「恨なき殺人」
...その前に聳えている青桐の梢は泥絵具のような重い黒で感じているのであった...
宮本百合子 「芸術が必要とする科学」
...当時世間の視聴を聳動(しょうどう)したのも無理はない...
森鴎外 「魚玄機」
...緑いろに聳えた垣の前に...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...窓の上の長い氷柱の垂れ間に聳えた雪の山山を眺めていると...
横光利一 「旅愁」
...乳白色に輝く西の空にぬっと聳える途方もない大きさの石の迷宮に向かって歩いていくと...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...其處の一番の高みに白い石造の燈臺が聳え...
若山牧水 「樹木とその葉」
...幾つかに畳まり聳えて居る岩山の尾根の樹木の茂みをそれぞれに浮き立たせて見せて呉れた...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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