...ソロドフニコフは肩を聳やかして云つた...
アルチバシェッフ・ミハイル・ペトローヴィチ Artsybashev Mikhail Petrovich 森林太郎訳 「死」
...幅六尺ばかりの大岩が聳(そばだ)っていた...
江見水蔭 「丹那山の怪」
...雙峰の天に聳ゆるを馬耳に譬ふるは...
大町桂月 「春の筑波山」
...睡蓮(すいれん)の茎ともあろうものが蓮(はす)のように無遠慮に長く水上に聳(そび)えている事もある...
寺田寅彦 「津田青楓君の画と南画の芸術的価値」
...青く目の前に聳(そび)えていた...
徳田秋声 「蒼白い月」
...役人は肩を聳(そびや)かした...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...その向うに大きい銀杏の樹が二本轟然と聳えていた...
豊島与志雄 「田原氏の犯罪」
...それからびくりと肩を聳かして...
豊島与志雄 「白血球」
...夕月が路端(みちばた)に聳(そび)えた老樹の梢にかかっているばかりであった...
永井荷風 「枇杷の花」
...雪に枝を垂れた針葉樹の密林が亭々として聳えている間は...
中谷宇吉郎 「米粒の中の仏様」
...一方には空を凌(しの)ぐほどの高い樹(き)が聳(そび)えていた...
夏目漱石 「明暗」
...「それつきりか」文六は惡黨らしく肩を聳(そびや)かします...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その向ふに古い城塞の聳えてゐる闇の中へ眼を凝らしはじめた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...世人の眼を聳(そばだ)ててその成行を見ておった一事件のみは...
穂積陳重 「法窓夜話」
...右の肩をむツくら聳(そび)やかし...
三島霜川 「平民の娘」
...一部は湿った灰色の天空に向かい山岳のごとき標高にまで聳えていた...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「時間からの影」
...その間一毫の掩ふ所なく天地の間に聳えて居るのである...
若山牧水 「樹木とその葉」
...枝は折れて巨大な幹のみ聳ゆるもあり...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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