...人類の統一でなく、人類を区別して、白人以外の人類は一段劣等の人類である、劣等の人類である、劣等の人類は優等の人類に支配されなくてはならぬ、優等の国は劣等の国を支配する権利があるという様な、一種の人種的の間違った思想というものは、聡明なる人、学者、宗教家の上には、段々去っているが、経済上の競争の上には、未だなかなか大なる威力を振いつつあるのである...
大隈重信 「平和事業の将来」
...大貧に、大正義、望むべからず――フランソワ・ヴィヨン第一回一つの作品を、ひどく恥ずかしく思いながらも、この世の中に生きてゆく義務として、雑誌社に送ってしまった後の、作家の苦悶に就(つ)いては、聡明な諸君にも、あまり、おわかりになっていない筈(はず)である...
太宰治 「乞食学生」
...聡明な人はよくその聡明に捉へられるものである...
田山録弥 「正宗君について」
...この物語はケント州のメイドストーン治安判事を勤めている非常に聡明な一紳士から...
デフォー Daniel Defoe 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...真理を両端より察するの聡明なき...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...聡明な心の反映である...
豊島与志雄 「最近の菊池寛氏」
...聡明な魂にとっては...
豊島与志雄 「最近の菊池寛氏」
...が、行届(ゆきとど)いた愛情と、聡明な理解で、「マンドリン」や「月光」や「夢の後」や「悲しき歌」やら、この上もなく優しく美しく、ほんのりした皮肉と、フランスらしい粋な陰影で、会場の空気を桃色にする術(すべ)を、松尾葉子嬢は体得しているのでした...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...聡明なる皆さまの御批判を頂こうと思うのであります...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...戌刻(いつつ)(八時)過ぎは戸をしめてしまいます」「フーム」「八五郎さんが本当にそんな大きな家へ行ったんでしょうか」お品の聡明な眼が瞬きます...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...聡明な読者諸君にこれを事実と納得させることはなかなか困難なようである...
久生十蘭 「魔都」
...しかし聡明な、敏捷(びんしょう)な思索家でいらっしゃるあなたには、わたくしの思っている事は、造做(ぞうさ)もなくお分りになりましょう...
マルセル・プレヴォー Marcel Prevost 森鴎外訳 「田舎」
...または最も聡明な政府から合理的に期待し得る状態においては...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...熱心な製作者と、聡明な指導者と、二者相待つならきっと未来を切り開くことが出来よう...
柳宗悦 「雲石紀行」
...あれは聡明な男だと云われる...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...しかし――余りに光秀様の聡明な眼や学識のある弁才は...
吉川英治 「茶漬三略」
...聡明なる幸村(ゆきむら)父子の目にとまれば...
吉川英治 「宮本武蔵」
...大学院生の一人――ダンフォースという名の聡明な若者――は雪の斜面に見える溶岩様のものを指差し...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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