...聡明な、それでいてやさしみのある、始終何かに微笑を送っているような、朗然(ろうぜん)とした眼である...
芥川龍之介 「西郷隆盛」
...彼等は大学の、若い、聡明な先生達で、みな自由に英語を話し、米国及び英国の大学の卒業生も何人かいる...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...聡明なる国民の前に訴えたという事はこのたびが初めてである...
大隈重信 「憲政に於ける輿論の勢力」
...勿論(もちろん)、聡明なる人、今日の政府などに於ては、必ずもっともなりと言うのであるが、州の組織がどうしても許さぬ...
大隈重信 「平和事業の将来」
...唐風様式の聡明な日本化が既に行われていた事を示す...
高村光太郎 「美の日本的源泉」
...東洋における最も聡明な独立国家としての面目を発揮する事が出来た...
太宰治 「惜別」
...知恵あり且つ聡明なる大阪人の苦痛がかくされてあるか...
田山録弥 「西鶴小論」
...従つて慧の聡明な人物は...
田山録弥 「生滅の心理」
...もし聡明なる政略をもってこの愚妄(ぐもう)なる政略に代うることなくんばたちまちにしてその堤防を潰破せしむべし...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...真理を両端より察するの聡明なき...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...聡明なお松は、早くもそれと合点(がてん)をしました...
中里介山 「大菩薩峠」
...分を知ることの聡明な人に限って...
中里介山 「大菩薩峠」
...聡明な女だったが...
久生十蘭 「無月物語」
...聡明な老科学者は歩きながら考えをじっくり巡らした...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...健康で聡明な理想的跡取りであった兄嫁マサを...
柳田国男 「故郷七十年」
...誰から説明を受けずとも自ら人に分らせていく聡明なものがここにある...
横光利一 「北京と巴里(覚書)」
...宗教上の聡明な改革者が次第に現われて神の性質が改造され...
与謝野晶子 「既成宗教の外」
...政子は、聡明なので、世のつねの妻女のように、徒(いたず)らに泣き狂ったり醜い嫉妬(しっと)は口走らなかったが、一応、夫婦のあいだにはかなり派手な口論が交わされ、さしもの頼朝も彼女の正論には抗し難く、以後、彼の進退は甚だしく、御台所の監視下にあるという――下々にまで隠れないうわさを吉次も聞いていたからであった...
吉川英治 「源頼朝」
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