...学術文芸の如きは遊戯としての外は所謂聡明なる識者にすら顧みられなかった...
内田魯庵 「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」
...聡明なる国民の前に訴えたという事はこのたびが初めてである...
大隈重信 「憲政に於ける輿論の勢力」
...大貧に、大正義、望むべからず――フランソワ・ヴィヨン第一回一つの作品を、ひどく恥ずかしく思いながらも、この世の中に生きてゆく義務として、雑誌社に送ってしまった後の、作家の苦悶に就(つ)いては、聡明な諸君にも、あまり、おわかりになっていない筈(はず)である...
太宰治 「乞食学生」
...そのうえてきぱきした聡明(そうめい)な娘――こういったたぐいの娘は現代のわが国ではいっこうめずらしくないが...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...獅子身中の虫となる唯だ侯の聡明能く此の憂を免かるるのみ顧みて大隈伯を見るに...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...彼の聡明と、彼の純情と、――多分にそれは文学青年的ではあるが――彼の学問と彼の押しとを以てして、将来一度は総理大臣になる男だろうが、その鈴木茂三郎君の花輪を自由党の首相吉田茂氏の花輪と並べたことは、捕物作家クラブの味噌(みそ)でもあったのである(だが考えてみると、前首相芦田均君も私の一高時代の旧友の一人であった、吉田首相と鈴木茂三郎君の花輪の間に、芦田均君の花輪を挟むことを忘れたのは、なんとしても重大な私の手落ちであった)...
野村胡堂 「随筆銭形平次」
...小大名の家中かと思いますが――」お栄の聡明さも...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
......
橋本進吉 「古代国語の音韻に就いて」
...姿儀うるわしく性聡慧(そうけい)...
服部之総 「蓮月焼」
...聡明な老科学者は歩きながら考えをじっくり巡らした...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...聡明で鋭敏な頭脳が成功に向かう時だ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...宮城聡氏の「樫の芽生え」なる小説を読んで...
牧野信一 「「樫の芽生え」を読みて」
...「貴婦人らしい聡明(そうめい)さなどが見られないのだろう...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...聡明(そうめい)な男女が熱を内に包んで別れの言葉をかわしたのであるが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...しかも聡明(そうめい)で...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...彼女にはそういう聡明らしいものすら...
室生犀星 「花桐」
...自己の聡明を駆使(くし)していた...
吉川英治 「新書太閤記」
...聡明なひとみから冷蔑(れいべつ)の光と微苦笑とを...
吉川英治 「源頼朝」
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