...野村の聞知つた所では...
石川啄木 「病院の窓」
...而して予は未だ此の事件の内容を詳細に聞知するの機會を有せざりしと雖も...
石川啄木 「無題」
...――偶々島津侯の邸内に月々理化學の講義があるのを聞知し――一日偶々同邸において和蘭人に出會し...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...和蘭商館長からこのことを聞知して...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...『夏すがた』の一作は『三田文学』大正四年正月号に掲載せんとて書きたるものなりしが稿成るの後自(みずか)ら読み返し見るにところどころいかがにやと首をひねるべき箇所あるによりそのまま発表する事を中止したりしを籾山書店これを聞知り是非にも小本(こぼん)に仕立てて出版したしと再三店員を差遣されたればわれもその当時は甚(はなはだ)眤懇(じっこん)の間柄むげにもその請(こい)を退(しりぞ)けかね草稿を渡しけり...
永井荷風 「書かでもの記」
...唖々子米刃堂解雇となりし由聞知り...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...種彦は菱垣船(ひしがきぶね)や十組問屋仲間の御停止(ごちょうじ)よりさしもに手堅い江戸中の豪家にして一朝(いっちょう)に破産するものの尠(すくな)くない事を聞知っていた処から...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...それを彼は聞知つてゐた...
中原中也 「校長」
...越中島に持つて行つて燒き拂はれた――これだけの事はお前も聞知つて居るであらうな」「へエ――...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...終は人の物笑ひに今では名を知る人もなしとて父が常住歎いたを子供の頃より聞知つて居りました...
樋口一葉 「にごりえ」
...その作風に大いなる影響を与へられたと聞知つてゐたからだつた...
正岡容 「吉原百人斬」
...明朝鹿之助の死を聞知り...
南方熊楠 「鹽に關する迷信」
...わたくしは聞知しない...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...渋江保さんは当時の貞白の貧窶(ひんる)を聞知してゐる...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...ある時はわが大学に在りしことを聞知(ききし)りてか...
森鴎外 「みちの記」
...その自殺を聞知した私服の特高課...
夢野久作 「S岬西洋婦人絞殺事件」
...この団体の完全な秘密組織のために遮断されて夢にも聞知していなかったそうであります...
夢野久作 「暗黒公使」
...医師等が他人より聞知し...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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