...大統領は「赦令」に署名する前に、様々な意見を聞取る必要がある...
...聞取書、調書を杜撰にしたといふことは、制度の爲めのみでなく、私共の斯かることに無經驗なるより生じた不注意の結果でもあるので、私自身は今に至つて其訂正を求めるとか、誤謬を申立てるとかいふことは致しませんが、どうか彼の氣の毒な多數の地方青年の爲めに御含み置きを願ひたいと存じます...
石川啄木 「A LETTER FROM PRISON」
...ブルブル震えて何を云っているのだか聞取れぬ程でした...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...女中が聞取っていた...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...どうかこれから申上げます私の懺悔話(ざんげばなし)を御聞取の上...
江戸川乱歩 「双生児」
...誰れか生きた人間がこの部屋にいたことは明かです」司法主任が私達の陳述を聞取って...
江戸川乱歩 「D坂の殺人事件」
...右等の内一の小事件に付、愚妻かつ参上候、御聞取被下度候...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...私のあの言葉を聞取ってから死んで行っただろうと信ずるように努めている...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「自責」
...唯だ苦情を申すやうに御聞取になると惡るうございます...
田中正造 「亡國に至るを知らざれば之れ即ち亡國の儀に付質問」
...プランクの講義も言葉が明晰で爽やかで聞取りやすい方であった...
寺田寅彦 「ベルリン大学(1909-1910)」
...さて破笠子はおのれが歌舞伎座作者部屋に入り芝居道実地の修業したき心底篤(とく)と聞取りし後倶(とも)に出でて福地家に至り勝手口より上りてやや暫くわれをば一間(ひとま)に控へさせけるがやがてこなたへとて先生の書斎と覚しき座敷へ導きぬ...
永井荷風 「書かでもの記」
...又各国語発音聞取り書の法を案出し...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...二十銭で八冊売る月遅れの雑誌屋の口上に聞取れて...
野村胡堂 「悪人の娘」
...彼は被告の陳情を一々聞取つた...
平出修 「逆徒」
...お鍋の調子外(はずれ)の声で「ほんとに内海(うつ)……」「しッ!……まだ其所(そこ)に」と小声ながら聞取れるほどに「居るんだよ」...
二葉亭四迷 「浮雲」
...ただ傍人より見れば新聞取次店または地方歓迎者の名前を一々列記したるだけはややうるさい感があるが...
正岡子規 「徒歩旅行を読む」
...それからの二人の言葉は一言半句も聞取る事は出来なかった...
松本泰 「日蔭の街」
...騒音の中に「天狗だ! 天狗っ!」「いや城下の役人だでっ!」「お見廻りだっ!」「天狗が来たっ!」等の叫声だけがハッキリ聞取れる...
三好十郎 「斬られの仙太」
...小生の名を称へ居るを明白に聞取候...
アルツウル・シユニツツレル Arthur Schnitzler 森林太郎訳 「アンドレアス・タアマイエルが遺書」
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