...これには大腹中の大殿樣も聊か御機嫌を損じたと見えまして...
芥川龍之介 「地獄變」
...今度は聊か友人――と言うよりも室生の人となりを記すことにした...
芥川龍之介 「出来上った人」
...彼は聊か心を安んじたらしく...
石川啄木 「漂泊」
...聊か分別に苦しんだのであつた...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...依て以て現時の文明に聊か貢献する處あらんと期する身が...
伊藤左千夫 「水害雜録」
...哈爾賓へ行って何をした?縦令(たとい)聊かにもせよ旅費まで出して呼ぶからには必ず何かの思わくが徳永にあったに違いない...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...で聊か恐縮しながら...
高田保 「貸家を探す話」
...それ故現在の能舞台の明るすぎる電灯の下では聊か作者の企図したところと相違するものとなる...
高村光太郎 「能の彫刻美」
...聊か二十餘年の御恩に酬ゆるの寸志にて候ぞや...
高山樗牛 「瀧口入道」
...拍子木打ちの仲間に聊か銭をやって...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...聊か後(おく)れている気がする...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...よくよく疲れると荷馬の空鞍へ乗って聊か助かる位であった...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...歌の上に聊か所見を異にし...
長塚節 「長塚節歌集 上」
...聊か芸術の泉なるものが依て以て存する所以に想ひ到つた...
中原中也 「詩に関する話」
...どうも聊か病的で...
南部修太郎 「自分の變態心理的經驗」
...聊か朝鮮の都邑を思はせるものがある...
濱田耕作 「沖繩の旅」
...聊か面喰(めんくら)つたといつた形だつた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...聊か流行おくれとはいえ碧羅のワンピースを纏った美少女と...
蘭郁二郎 「植物人間」
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