...而もこれに耽溺することを禁じ得ぬ...
阿部次郎 「帰来」
...弱者の戒む可きはその弱さに耽溺することである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...俺は此優越感に耽溺することを恥ぢ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...親だとか伯父だとかが私が小説に耽溺するのを頻(しき)りに喧(やか)ましくいって「下らぬ戯作などを読む馬鹿があるか」と叱られるたんびには坪内君を引合(ひきあい)に出しては「文学士でさえ小説を書く...
内田魯庵 「明治の文学の開拓者」
...近ごろでは耽溺するようになっていたあのいろいろの欲望を思い切ることであった...
スティーヴンスン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」
...金さえ這入れば私は酒と女に耽溺する事を忘れませんでした...
西尾正 「陳情書」
...ほとんど同じく耽溺するであろう...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...年少のうちから本能の命ずるままに耽溺する...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...自分の自然主義的色彩をもつ『飢ゑ』から『パン』(拙譯『白夜の牧歌』)の如き自然に耽溺する夢想の作家となり...
宮原晃一郎 「スカンヂナヴィア文學概觀」
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