...縱(ほしいまゝ)に述作に耽ると謂ふ...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...若(も)しくは団体的の安逸に耽るよりは...
伊藤野枝 「日記より」
...操觚(そうこ)に没頭するか読書に耽るかして殆んど机に向かったぎりで家人と世間咄一つせず...
内田魯庵 「八犬伝談余」
...彼は提(たずさ)えている書物に読み耽るらしく...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...私は自分ひとりで静かに考へ事に耽るべく...
薄田泣菫 「独楽園」
...△執着しないのが、必ずしも本当ではない、執着し、執着し、執着しつくすのが本当だ、耽る、凝る、溺れる、淫する、等々の言葉が表現するところまでゆかなければ嘘だ、そこまでゆかなければ、その物の味は解らない...
種田山頭火 「其中日記」
...思い耽ると、彼女はすぐ近くに在ったがその姿は捉えようがなかった...
豊島与志雄 「一つの愛情」
...絶望的努力に耽るやうな人間的主體に對しては...
波多野精一 「時と永遠」
...カフェーの客がカフェーの女と恋愛遊戯に耽る時にするものでお互に本気になってそんなことを考えていたわけではありません...
浜尾四郎 「死者の権利」
...次第に彼は茫然として思い耽るばかりだった...
原民喜 「苦しく美しき夏」
...瞑想に耽ることが出来たら...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...」「六月九日(木)雨一時にて学校を止め終日読書に耽る...
牧野信一 「淡雪」
...空々しく呟きながら物思ひに耽る表情を保つた...
牧野信一 「鏡地獄」
...昼寝の夢に耽る彼の面(おもて)を――ぴかりと視開かれた眼(まなこ)の光りを...
牧野信一 「剥製」
...そんな夢を見たんでせう? どうしてそんな空想に耽るやうになつたんでせう? いゝえ...
水野仙子 「犬の威嚴」
......
三好達治 「間花集」
...そこで私は指を組むで誰にも秘密な私の追憶に耽るだらう...
三好達治 「測量船拾遺」
...利欲に耽る...
森鴎外 「追儺」
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