...浅薄下劣な娯楽に耽るに至れるは勢の自然である...
伊藤左千夫 「茶の湯の手帳」
...若(も)しくは団体的の安逸に耽るよりは...
伊藤野枝 「日記より」
...著述に耽る時はいつも...
稲垣巖 「父八雲を語る」
...私は自分ひとりで静かに考へ事に耽るべく...
薄田泣菫 「独楽園」
...二人を上にあげて歓愛に耽る」と云うことになっているが...
田中貢太郎 「牡丹燈籠 牡丹燈記」
...とりとめもない感慨に耽るのだが...
豊島与志雄 「白木蓮」
...子供を設けた後までも恋愛に耽るつもりではなかった...
豊島与志雄 「理想の女」
...入浴してから一時頃まで「トウルウ・デテクテイヴ・ミステリイス」の十二月號に讀み耽る...
南部修太郎 「日曜日から日曜日まで」
...あのホテルで昔の楽しい夢に耽る積りではなかったろう...
浜尾四郎 「死者の権利」
...あたかも彼が密かに懶惰に耽る自分の家の楽しい煖炉棚(レジャンカ)か...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...こんな処で愚にもつかない思ひ出に耽るのは馬鹿々々しいと思つて止めた...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...心細い夢に耽るばかりであります...
牧野信一 「女優」
...肉体を消耗するようなことに耽るほうが...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「悩みのひととき」
...英雄主義に耽ることではない...
宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」
...そこで私は指を組むで誰にも秘密な私の追憶に耽るだらう...
三好達治 「測量船拾遺」
...しかしこれに読み耽ることから我々の至上の宝ともいうべき陽気さと健康とを失うくらいならば...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...今は昔となった若い頃の回想に耽る...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...思ひ出に耽ることは楽しいのである...
和辻哲郎 「西の京の思ひ出」
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