...酒色に耽るようになった...
伊波普猷 「私の子供時分」
...彼は提(たずさ)えている書物に読み耽るらしく...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...私は自分ひとりで静かに考へ事に耽るべく...
薄田泣菫 「独楽園」
...私がそんな悪ふざけに耽るのも...
外村繁 「日を愛しむ」
...世間予の庭園に耽るを笑ふものあれども...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...額を押えて中国人の未知の友のことなどを考え耽るばかりであった...
豊島与志雄 「上海の渋面」
...甚だ真面目な考察に耽ることもあれば...
豊島与志雄 「小説・評論集「文学母胎」後記」
...「甘っぽい空想に耽るべきではない...
豊島与志雄 「反抗」
...子供を設けた後までも恋愛に耽るつもりではなかった...
豊島与志雄 「理想の女」
...今度こそ思ひ切り派手に此の娯しみに耽る事が出來る...
中島敦 「盈虚」
...呆んやりと考へに耽ることは豪壮な邸宅でもなければ...
林芙美子 「「リラ」の女達」
...むやみに空想や幻想に耽ることを避けた...
平林初之輔 「文学方法論」
...いつも稍暫く憧れの想ひに耽るが如く眼を挙げるのであつた...
牧野信一 「断想的に」
...即ち落ちる日輪から水晶の幻影を生み出す事を考え耽るのであった...
松永延造 「職工と微笑」
...母親が安楽椅子にもたれて夢想に耽るか...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「道化者」
...東北は冬期積雪の間に閉ざされて瞑想に耽るような風のあることもまた一つの事情である...
三上義夫 「文化史上より見たる日本の数学」
...利欲に耽る...
森鴎外 「追儺」
...渡米後の小生はそのような研究に耽る暇もなく...
夢野久作 「暗黒公使」
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