...これを有耶無耶(うやむや)に葬つて結婚するなどに至つては笑止の極(きはみ)であると思ふ...
芥川龍之介 「恋愛と夫婦愛とを混同しては不可ぬ」
...聖フランシスコ・ザビエルが日本に初めて耶蘇教を弘めたのでありますが...
高楠順次郎 「東洋文化史における仏教の地位」
...わたくしは、起信論のうち、別してここが大事というところを承りまして、その御文章を暗記いたしておりますが……それは、無明薫習(むみょうくんじゅう)ニ依ッテ起ス所ノ識(しき)トハ、凡夫ノ能(よ)ク知ルトコロニ非(あら)ズ、また、二乗ノ智恵ノ覚スル所ニ非ズ、謂(いわ)ク、菩薩ニ依ッテ初ノ正信ヨリ発心観察シ、若(も)シ法身ヲ証スレバ少分知ルコトヲ得、乃至菩薩究竟地(くきょうち)ニモ尽(ことごと)ク知ルコト能ワズ、唯(ただ)仏ノミ窮了ス――とあるそれでございます、これが即ち真如、無明、梨耶、三体一味の帰結なのでございます」その時、池田良斎が、うなだれながら手を挙げて、「いや、少し待って下さい弁信さん、あなたの言うことを一々ついて行ってみたが、もうちょっと追いきれなくなりましたが、しかし、結論はやっぱりわからないところはどうしても分らない、凡夫や二乗にはわからない、菩薩でもわからないところがある、仏にならなければ……ということになってしまっているようですね」「もう一応お聞き下さいまし、いかにも只今の御文章によりますると、凡夫二乗のやからのとうてい歯のたつところではない、菩薩の境涯でさえもやっとわかるかわからないか、所詮(しょせん)仏如来そのものだけが一切を御窮尽あそばす、とこういうのでございますが、それで絶望をなすってはいけません...
中里介山 「大菩薩峠」
...たとひ私が耶蘇(やそ)教徒でないにせよ...
夏目漱石 「『傳説の時代』序」
...通人(つうじん)から耶蘇(ヤソ)孔子(こうし)釈迦(しゃか)を見れば全然たる狂人である...
夏目漱石 「野分」
...啻に神儒佛のみならず耶蘇教も囘々教も老子も莊子も其外凡ての徳教――宗教と云ふものは皆こりや宜しいと云はなくてはならぬ...
福澤諭吉 「明治三十一年三月十二日三田演説會に於ける演説」
...荒神様が消えると耶蘇(ヤソ)が出て来た...
正岡子規 「ランプの影」
...耶蘇が首をあげて眼を開くと...
正岡子規 「ランプの影」
...耶蘇が首をあげて眼を開くと...
正岡子規 「ラムプの影」
...妹が友だちの耶蘇信者が女学校で死んだ時の儀式の様子を話すのを難癖(なんくせ)をつけずに聞いていたが...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...『会津旧事雑考』より承安元年辛卯(かのとう)を耶麻郡新宮の神器の銘に...
南方熊楠 「十二支考」
...須利耶さまもお笑いになりみんなを赦(ゆる)して童子を連(つ)れて其処(そこ)をはなれなさいました...
宮沢賢治 「雁の童子」
...)と須利耶さまは何の気もなくぼんやりと斯(こ)うお答えでした...
宮沢賢治 「雁の童子」
...又耶蘇教(やそけう)の旨を以てするも解し得べし...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...有耶無耶(うやむや)になった不愉快さといったらないね...
夢野久作 「近眼芸妓と迷宮事件」
...咲耶子(さくやこ)も...
吉川英治 「神州天馬侠」
...咲耶子はたのもしい思いで見おくった...
吉川英治 「神州天馬侠」
...北国から連れ帰った十五歳の摩耶子(まやこ)を...
吉川英治 「新書太閤記」
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