...耕耘に熱心なことや永久的設備をしてかかつたことなどが分る...
岩野泡鳴 「日高十勝の記憶」
...『釈日本紀』に曰く、常陸国風土記曰、夫常陸国者、堺是広大、地亦緬、土壌沃墳、原野肥衍、墾発之処、山海之利、人々自得、家々足饒、設有二身労耕耘、力竭紡蚕者一、立可レ取レ富豊一、自然応レ免二貧窮一、況復求レ塩魚味一、左山右レ海植レ桑種レ麻、後レ野前レ原、所謂水陸之府蔵、物産之膏腴、古人云レ、常世之国一、蓋疑此地、今浦島説話とタンホイゼル説話とを比較するに、楽土の淹留と云う点に於て、楽土の神女が、淹留者に懸想して、彼を迎えしと云う点に於て、数年間留まりしと云う点に於て、及び後に至りて往事を回想して、故郷を懐うの情起りしと云う点に於て、両個の説話は全く一致す...
高木敏雄 「比較神話学」
...元禄時代には十分に耕耘(こううん)の暇がなかった方面に鋤(すき)を下ろして仕事をしているというに過ぎないのであります...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...子規によって耕耘(こううん)せられたところの我文芸の一領土であります...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...黒い地面には自分の耕耘した青い野菜が育っていた...
豊島与志雄 「秋の幻」
...疳癪(かんしゃく)まぎれに耘(うな)っていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...地を耘(うな)ってる牛の鳴声や...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...足下には耕耘(こううん)し採集し得るもの...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...二人の男が並んで地を耘(うな)っていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...一粒のお米を、自分のものとして取入れるまでに致しましても、三百六十余日の歳月を待たねばなりませぬ、そうしてその三百六十余日の歳月とても、ただ徒(いたず)らに待っているわけではございません、耕し、耘(くさぎ)り、肥料をやり、刈り取り、臼(うす)に入れ、有らん限りの人の力を用いた上に、なお人間の力ではどうすることもできない、雨、風、あらし、ひでり、その他の自然の力に信頼して、そのお助けを得ての上で、そうしてようやく一粒の米が私共の食膳にのぼるのでございます...
中里介山 「大菩薩峠」
...耕耘(かううん)の時期(じき)を逸(いつ)して居(ゐ)るのと...
長塚節 「土」
...土地は驢馬と牝牛とで、また稀れには牡牛で、耕耘されるが、これは贅沢すぎる場合である...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...耕耘及び農業の放棄に帰したのである1)...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...汝わがために草穢(ざっそう)を耘除(くさぎ)るべし...
南方熊楠 「易の占いして金取り出だしたること」
...家に伝わる一畝の田を旦暮(たんぼ)に耕し耘(くさぎ)り...
宮崎湖処子 「空屋」
...午前八時五分農場の耕耘部(かううんぶ)の農夫室は...
宮沢賢治 「耕耘部の時計」
...一 午前八時五分農場(のうじょう)の耕耘部(こううんぶ)の農夫室(のうふしつ)は...
宮沢賢治 「耕耘部の時計」
...彼らの影の軽い耘鍬(すきぐわ)を牽(ひ)いて行く...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
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