...今回の交渉で、両者共に合意した内容が盛り込まれた...
...「我々近代人は」というのを「我々性急(せっかち)な者共は」と解した方がその人の言わんとするところの内容を比較的正確にかつ容易に享入(うけい)れ得る場合が少くない...
石川啄木 「性急な思想」
...自己を捨てて行く馬鹿者を送るその馬鹿者共もあると思つたが...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...それらの不具者共が...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...独(ひと)り挨拶の意味があるばかりでなく発句も脇句も両者共に諷詠ということをしておるのである...
高浜虚子 「俳句への道」
...両者共に、相手の顔を意識せず、ソファに並んで坐って一つの煖炉の火を見つめながら、その火焔に向って交互に話し掛けるような形式を執(と)るならば、諸君は、低能のマダムと三時間話し合っても、疲れる事は無いであろう...
太宰治 「乞食学生」
...おれが浅ましくも信じていた者共から招いた悲しさと腹立しさ...
小泉八雲 田部隆次訳 「死霊」
...何事もあらば一命を奉らんと存ずる者共あまたなり」と...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...堺の牢の者共を悉く斬り盡し...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...契りの程も浅からぬ者共であったから...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...かね/″\申触れ候ことなれば敷島の道を嗜(たしな)む者共いでや秀歌をうたひ出して褒美(ほうび)に預からんものと存候事に候...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...そこに集(あつま)ってる者共は君に主人から食器洗いの者までの名前を教えてくれるだろう...
コナン・ドイル 三上於莵吉訳 「自転車嬢の危難」
...持たぬ者共の動静に神経が過敏となる...
中里介山 「大菩薩峠」
...二「ところで、その亡者共が、どんな騒ぎをやったと思います、親分」八五郎の話は第二段に入りました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...余は君と別れてからあの如く殆ど田舎に閉ぢこもりダンスの代りに夕暮時になると甚だ愚かな飲酒癖に慣れて家庭の者共に夥しい迷惑をかけ続けたが...
牧野信一 「初夏通信」
...野にあつて腕のムヅ痒さに堪へぬ者共を幕府が召し集めて...
三田村鳶魚 「中里介山の『大菩薩峠』」
...利章の邸の前に往つてゐた者共を...
森鴎外 「栗山大膳」
...其處で幾手にも別れた者共は一つに落ち合ひ...
吉江喬松 「山岳美觀」
...それ等の若者共は娘達の腕から脱れて...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
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