...自分の行跡がどんな影響を与えるかも考えずにはいられなかった...
有島武郎 「或る女」
...能くも考えずに頭から茶の湯などいうことは...
伊藤左千夫 「茶の湯の手帳」
...扇(おうぎ)の要(かなめ)でも除(と)ったように主家(しゅか)の乱脈になったことを考えずにはいられなかった...
田中貢太郎 「頼朝の最後」
...そんなことは考えずに書こう...
田山花袋 「『田舎教師』について」
...こういう事を全く考えずに...
寺田寅彦 「物理学実験の教授について」
...私の性分(しょうぶん)として考えずにはいられなくなりました...
夏目漱石 「こころ」
...今晩の祝言をどう思つてゐたでせう」平次は場所柄も考えずに...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...顔を洗って来ても、半日は机の前に坐ったまま、何にもせず、何にも考えずに、まじまじしていることが多い...
水野葉舟 「北国の人」
...私たちが生きているからには考えずにいることはないという...
宮本百合子 「朝の話」
...女としての自分の人生について考えずにいられなかった...
宮本百合子 「あとがき(『二つの庭』)」
...一生のうちにはひとの思惑など考えずに決心しなければならないときがある...
宮本百合子 「雨の昼」
...俺は十一年間自分の洗濯もんや朝飯のことは考えずにやって来たんだ...
宮本百合子 「「インガ」」
...愛する良人との死別ということをも考えずにはいられなく成ったのです...
宮本百合子 「偶感一語」
...先ず用紙割当のための民主的な委員会を作ることは考えずに...
宮本百合子 「豪華版」
...なお考えずにはおられない一つの不審である...
柳田国男 「木綿以前の事」
...俺が俺のことを考えずに...
横光利一 「上海」
...祈ろうとする言葉も考えずに...
吉川英治 「宮本武蔵」
...マルサス氏は、人口の一般的増加は、資本の増加、その結果たる労働に対する需要、及び労賃の騰貴によって、生ずるものであり、食物の生産は単にその需要の結果に過ぎない、とは考えずに、人口は単に以前からの食物の備えによってのみ増加され、――『それ自身に対する需要を創り出すものは食物である、』――結婚に対して奨励が与えられるのは、まず食物を備えることによってである、と考えるに、余りに心傾き過ぎているように、私には思われる...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
便利!手書き漢字入力検索