...それは云はばはやり切つた馬と同じ軛(くびき)を背負された老馬の経験する苦しみだつた...
芥川龍之介 「一塊の土」
...やさしい老馬よ、おまへの眼のなかにはあをい水草(すゐさう)のかげがある...
大手拓次 「藍色の蟇」
...去(い)んぬる弘治(こうじ)三年の秋薬師寺家の家老馬場和泉守石山本願寺の勢を頼みて主家を横領しければ...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...二頭の青鹿毛(あおかげ)の老馬に引かせた...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...それはナポレオン三世時代の老馬であったそうだ...
夏目漱石 「三四郎」
...車の上には身分のいゝ老馬が乗っていました...
ジョナサン・スイフト Jonathan Swift 原民喜訳 「ガリバー旅行記」
...そのほかに老馬丁も気づきました...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...どちらかと云へば私の方が遠まはしに老馬の気嫌を窺ふ位ゐであつた...
牧野信一 「夜見の巻」
...そんな冗談を呟きながら老馬の背中に鞍をつけてゐた...
牧野信一 「夜見の巻」
...そして皮のマスクで目をかくされた老馬(ろうば)のココットが...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...支那でも斉の桓公孤竹国を伐(う)ち春往き冬反(かえ)るとて道を失うた時管仲老馬を放ちて随い行きついに道を得たという(『韓非』説林上)...
南方熊楠 「十二支考」
...たとえば一老馬が潜かにその絆(つな)がれいる※(はなかわ)を滑らしはずし...
南方熊楠 「十二支考」
...愚かしく愛すべき老馬の姿が印象づけられるに相違ない...
山本周五郎 「青べか物語」
...愚かしく愛すべき老馬の姿が印象づけられるに相違ない...
山本周五郎 「青べか物語」
...もう野良にでも働かすほかつかひ途がないものとわすれてゐた厩の中の老馬だつたからだ...
吉川英治 「折々の記」
...私の持ち馬は痩せおとろえた老馬で道が遅いものですから」「良い馬を持たぬのか」「はい...
吉川英治 「三国志」
...老馬、廃馬が、わずかに残っているだけです」「馬まで、持って行ってしまったのか」「奴婢、奴僕まで、連れ去ってしまった程ですから」「いいさ、土さえあれば...
吉川英治 「平の将門」
...軒下につないであった老馬の脚にぶつかった...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??