...社長は時の道会議員なる老巧なる政客白石義郎氏(今年根室郡部から出て代議士となつた...
石川啄木 「悲しき思出」
...この挿話の主人公夫婦として現われる二人の俳優の演技が老巧なためにこれが相当な効果をあげているようである...
寺田寅彦 「初冬の日記から」
...そういう時には最も老巧な猟人といえども一言もない...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...これも相当の老巧な筆で...
中里介山 「大菩薩峠」
...そこでかなり正確な数理と、着実とを以て、諄々(じゅんじゅん)と話しつつあるにかかわらず、七兵衛の頭におのずから熱を伝え、実際的に信頼のできる根拠があるだけに、七兵衛のロマン味をも刺戟すること一方ではないと見え、老巧な七兵衛が、海を説かれて、少年のような興味を植えつけられて、勇みをなした有様が、瞭々としてわかります...
中里介山 「大菩薩峠」
...さすがに萬七は老巧な御用聞でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...何うだ」後閑(こが)武兵衞は老巧な調子で話の緒(いとぐち)を開きました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...さすがに老巧な御用聞の気を挫(くじ)いたのでしょう...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...老巧な用人に逢い...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...誰も見たことのない品だ」老巧な万七も...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...誰も見たことのない品だ」老巧な萬七も...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...老巧な番頭の藤六が斯う言ひきるのは仔細(しさい)のあることでせう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...平次を一敵國にしてゐる老巧な御用聞...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...番頭の伊之助が老巧な働きもので女房お作...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...八兄哥」老巧な百兵衛は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...老巧な詭計(きけい)にかかるな」と...
吉川英治 「新書太閤記」
...さすがに兵事に老巧な真田昌幸の賢明なところだった...
吉川英治 「新書太閤記」
...国香や良兼たちの老巧な態度に見られる...
吉川英治 「平の将門」
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