...百里の波を翻すありさまは...
芥川龍之介 「きりしとほろ上人伝」
...遠くから葉子の心を翻す手段を講ずるようなのんきなまねがして済ましていられよう...
有島武郎 「或る女」
...もうこうなってはいくらなだめても心を翻すような女でないということも...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「情鬼」
...急いで身を翻すと今度は枕許の卓上電話を取り上げた...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...おまえにそむいて自由の反旗を翻すに違いない...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...前言を翻す様子をしたくなかったのである...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...失望すると翻すやからである...
中里介山 「大菩薩峠」
...さも過分の立身出世でもしたかの如く唇を翻す...
中里介山 「大菩薩峠」
...龍之助は咄嗟(とっさ)の間に身を翻すと...
野村胡堂 「大江戸黄金狂」
...差出すに名刺あり翻すに幟(のぼり)あり...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...口紅(ルウジュ)の剥げかかった薄い唇を翻す...
久生十蘭 「魔都」
...天空を飛翻する鳶の如く悠々と「大車輪」の業を見せて...
牧野信一 「或る日の運動」
...これらの辞書を翻すと...
牧野信一 「鬼の門」
...おそらく街々の角なみに「艦隊入港」の歓迎旗を翻す真夏の微風に...
牧野信一 「緑の軍港」
...白鳥が翼を翻す凄まじさでメイ子が打ち狂うてゐる光景を認めた...
牧野信一 「武者窓日記」
...我々が言葉を翻すいろいろなやり方や...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...もっと高く反逆の旗を翻すにちがいない...
柳宗悦 「民藝四十年」
...江を翻す弁才があります...
吉川英治 「三国志」
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