...銀の葉うらを翻す柳をうつし...
芥川龍之介 「大川の水」
...後顧の憂なくして西上の旗を翻すは...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...遠くから葉子の心を翻す手段を講ずるようなのんきなまねがして済ましていられよう...
有島武郎 「或る女」
...屋上ではせんたく物を朝風に翻すおかみさんたちの群れもある...
寺田寅彦 「音楽的映画としての「ラヴ・ミ・トゥナイト」」
...キリストの教会に対しても反旗を翻すことになるじゃありませんか...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...三冊目のあるところのページを翻す途端に...
中里介山 「大菩薩峠」
...失望すると翻すやからである...
中里介山 「大菩薩峠」
...さも過分の立身出世でもしたかの如く唇を翻す...
中里介山 「大菩薩峠」
...あばよ」ヒラリと身を翻すと...
野村胡堂 「大江戸黄金狂」
...忘れちゃいけないよ」サッと身を翻すと...
野村胡堂 「古城の真昼」
...口紅(ルウジュ)の剥げかかった薄い唇を翻す...
久生十蘭 「魔都」
...天空を飛翻する鳶の如く悠々と「大車輪」の業を見せて...
牧野信一 「或る日の運動」
...これらの辞書を翻すと...
牧野信一 「鬼の門」
...斯うして彼の著書を翻すに伴れて「ユレーカ」「ユレーカ」を叫ばしめた返礼のために...
牧野信一 「卓上演説」
...手に手に半月刀を翻す一団の荒武者が阿修羅の如く猛り立つて魚の腹を裂き...
牧野信一 「村のストア派」
...もっと高く反逆の旗を翻すにちがいない...
柳宗悦 「民藝四十年」
...梶も身を翻す術(すべ)がなかった...
横光利一 「微笑」
...この遊部の思いを翻すことなど容易に出来ることではなかった...
横光利一 「旅愁」
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