...…………………………………………その我上に翻したる旗は愛なりき...
芥川龍之介 「三つのなぜ」
...やっぱり奥へ行けばいいのでしたわね」春部は身を翻して奥へ駆入ろうとする...
海野十三 「千早館の迷路」
...身を翻して室外に出るや否...
林不忘 「安重根」
...一撃を避けようと身体を翻したおそれもある...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「曲れる者」
...裾を翻した着物の中で...
外村繁 「澪標」
...振袖の袂を翻して...
中里介山 「大菩薩峠」
...手のうらを返すように主張を翻したとあっては...
中里介山 「大菩薩峠」
...御免下さい」身を翻した花房一郎...
野村胡堂 「女記者の役割」
...嫌になるじゃありませんか」お滝は袂を翻して...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...風がカーテンを翻し大粒の雨が瓦を打った...
原民喜 「奇蹟」
...彼は身を翻して命からがら逃げ出しました...
A. ビアス A.Bierce The Creative CAT 訳 「羊飼いハイタ」
...身を翻して化物の肚の中へ飛び込んでしまつた...
牧野信一 「南風譜」
...特に鳥の羽根を飾つた酋長用のモンクス・フード(とりかぶと)を翻して...
牧野信一 「馬上の春」
...見霞すむ稲田の上に眼を放つと蜻蛉の群がさんさんたる陽りに翅を翻して游泳してゐるのだ...
牧野信一 「ベツコウ蜂」
...情熱的な読者の赤鉛筆で共鳴の傍線があちこちに誌(しる)してある「抽象的観念の実在」――そんな項目の頁を微風に翻してゐた...
牧野信一 「村のストア派」
...大助もいっしょにゆこうとして傘と履物を出して貰い、門口から出ようとしたが、ふと身を翻して、戸袋の蔭へ隠れた...
山本周五郎 「新潮記」
...それより疾(はや)く伊兵衛は身を翻して階段の半ばまで跳退いていた...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...青年は巧みに群がる車の狭い隙間をひらりひらりと体を翻し...
横光利一 「旅愁」
便利!手書き漢字入力検索