...飽迄も/\身を翻して意地悪く遁げ廻る...
石川啄木 「二筋の血」
...身を翻してスパセニアはたちまち脱兎(だっと)のごとく...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...若い肺病の男が工場の大煙突の頂上に登って赤旗を翻し演説をしたのみならず...
寺田寅彦 「時事雑感」
...一撃を避けようと身体を翻したおそれもある...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「曲れる者」
...白い腹を翻して跳び上ることもある...
外村繁 「澪標」
...庄吉は、短刀を突き出して、鶏の羽摶(はばた)くように、片袖を翻しつつ、飛びかかった...
直木三十五 「南国太平記」
...銀のような色を翻して見せることもある...
中里介山 「大菩薩峠」
...それを翻して転換するとすれば...
中里介山 「大菩薩峠」
...槍の力で遂ぐべき程の事柄であるは言うまでもない」クララは吾を透す大いなる眼を翻して第四はと問う...
夏目漱石 「幻影の盾」
...また切りにノートを翻し始めた...
牧野信一 「熱い風」
...やはり中央席の竿頭に紫の校旗を翻してゐた...
牧野信一 「サクラの花びら」
...やをらとベツコウバチが翅を翻して飛び立つたのである...
牧野信一 「ベツコウ蜂」
...頁を翻して見たら...
牧野信一 「浪曼的月評」
...星条旗を翻したアメリカの軍艦です...
三浦環 「お蝶夫人」
...その大規模な歴史の廃墟のかたわらに、人民の旗を翻し、さわやかに金槌をひびかせ、全民衆の建設が進行しつつあるとはいいきれない状態にある...
宮本百合子 「歌声よ、おこれ」
...即座に身を翻してわしから去り...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...そうして鼻以外の処は眼を怒らし歯を噛みしめ顎鬚を翻して...
夢野久作 「鼻の表現」
...小鳥は身を翻して...
横光利一 「微笑」
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