...咀嚼(そしゃく)翫味(がんみ)するに至るであろうが...
W・S・モーゼス William Stainton Moses 浅野和三郎訳 「霊訓」
...ある観念と覚悟とを与えた点にある……資本王国の大学でも卒業した階級の人々が翫味(がんみ)して自分たちの立場に対して観念の眼を閉じるためであるという点において最も苦しいものだ」といったのだ...
有島武郎 「片信」
...おれはかの女の羽二重の肌を賞翫してゐるのだ...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...ドコにあっても椿岳の画は粗末に扱われて児供(こども)の翫弄(おもちゃ)となり鼠の巣となって亡びてしまったのがかなり多いだろう...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...普く愛翫せらるるに至りしは...
高木敏雄 「比較神話学」
...もっとも今日と昔とでは啼きごえの聴き分け方や翫賞(がんしょう)法が幾分異なるらしいけれどもまず今日の例をもって話せばケッキョ...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...糸で吊るされたりしてある翫具(おもちゃ)にも疲れて来ると...
徳田秋声 「黴」
...向うの畑で、本物の百姓が長柄の鍬で、後退(あとしざ)りにサクを切るのを熟々(つくづく)眺めて、彼運動に現わるゝリズムが何とも云えぬ、と賞翫する...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...これも素人画としていくらかの人に賞翫せらるる事にもなった...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...『参同契』を熟読翫味するならば...
中谷宇吉郎 「古代東洋への郷愁」
...いろいろな種類のものを手に応じて賞翫(しょうがん)する趣味を養成せねば損であろう...
夏目漱石 「写生文」
...凡日本普く賞翫す...
松浦武四郎 「他計甚※[#「麾」の「毛」に代えて「公の右上の欠けたもの」、第4水準2-94-57](竹島)雜誌」
...翫太郎の荒巻耳四郎は共に小町の雨乞を妨ぐる敵役なるが...
三木竹二 「明治座評」
...アンドラの王は臣民の新婦を最初に賞翫(しょうがん)する権利あり...
南方熊楠 「十二支考」
...万宝もこんな美人をそのまま置いては留守に家を乱さるるからこれを宮して謀反の道を断って思うままに翫(もてあそ)んだのだ...
南方熊楠 「十二支考」
...これは非常に上品で高貴の人の賞翫(しょうがん)を受けるそうだ...
村井弦斎 「食道楽」
...主人一人の翫具には三百円五百円の金を惜(おし)まずして家族一同が生活上の道具には一円二円の金を惜むのかね...
村井弦斎 「食道楽」
...台所では毎日緑青の生(わ)いた有毒食物を喫(きっ)しながら二百円も三百円も奮発して贅沢な翫具(おもちゃ)を買うのだね...
村井弦斎 「食道楽」
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