...又飼育して愛翫する上からも...
石田孫太郎 「猫と色の嗜好」
...噛占(かみし)めて益々味の出るものよりは舌の先きで甞(な)めて直ぐ賞翫(しょうがん)されるものが読者に受ける...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...二葉亭も来る度毎(たんび)に必ずこの常例の釜揚を賞翫したが...
内田魯庵 「二葉亭余談」
...子供は翫具を持って一人で遊ぶようになっていた...
徳田秋声 「黴」
...団十菊五芝翫(しかん)其方退(そっちの)けとばかり盛に活躍する...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...翫水(がんすい)...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...先代芝翫(しかん)の松前鉄之助と仲間嘉兵衛...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...なかなか、芝翫は、よい役者だそうでござりまするな」用人が、真面目な顔で、世辞を云った...
直木三十五 「南国太平記」
...唐机(とうづくえ)の上なる書掛(かきかけ)の草稿と多年主人(あるじ)が愛翫(あいがん)の文房具とを照し出す...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...かといつて鹿のやうに縮かむこともありませんでした私はすべての用件を忘れこの時ばかりはゆるやかに時間を熟読翫味(ぐわんみ)しました...
中原中也 「山羊の歌」
...もしくは滑稽踊(こっけいおどり)として賞翫(しょうがん)されているらしい...
夏目漱石 「明治座の所感を虚子君に問れて」
...仮令(たとい)その書の文が短くてもこれを翫読(がんどく)して見るとそこにその要点が微妙に捕捉せられているのが認められる...
牧野富太郎 「植物記」
...其趣向が文學的の趣味を帶び居るがためにいづれも善き歌として余は賞翫するなり...
正岡子規 「萬葉集卷十六」
...芝翫に対してあまりのお世辞なり...
三木竹二 「両座の「山門」評」
...万宝もこんな美人をそのまま置いては留守に家を乱さるるからこれを宮して謀反の道を断って思うままに翫(もてあそ)んだのだ...
南方熊楠 「十二支考」
...娘は賞翫(しょうがん)されるほど張合あり「ハイ何杯でもおかえ下さい...
村井弦斎 「食道楽」
...それを風景とは掌に載せて賞翫すべきもののように考えた人々が...
柳田国男 「雪国の春」
...美言佳句に興ずるごときものは「ただ言語(ごんご)ばかりを翫(もてあそ)んで理を得べからず」...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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