...從つてその藝術品は客觀的にも(翫賞する者にも)亦藝術品としての意義を有する...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...伊太利(イタリヤ)「ハウンド」と来たら翫弄犬(おもちやいぬ)と言はれるだけに脊の高さが一尺...
内田魯庵 「犬物語」
...田岡嶺雲(たおかれいうん)というような面々がしばしば緑雨のお客さんとなって「いろは」の団子を賞翫(しょうがん)した...
内田魯庵 「斎藤緑雨」
...殊にその“Pathology of Mind”は最も熱心に反覆翫味して巨細(こさい)に研究した...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...作家であった山村は瀬戸物の愛翫癖(あいがんへき)があったところから...
徳田秋声 「仮装人物」
...お銀が翫具(おもちゃ)を交換したり...
徳田秋声 「黴」
...いつ僕がお前を翫具にしたと言うんだ...
徳田秋声 「縮図」
...先代芝翫(しかん)の松前鉄之助と仲間嘉兵衛...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...芸術を賞翫して好いんだか分りません...
夏目漱石 「虚子君へ」
...光沢(つや)の出た所をしきりに賞翫(しょうがん)している...
夏目漱石 「草枕」
...中村翫太郎てふ「私め三代福助に仕へて居ります...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...享保以後無学無識の徒に翫弄(がんろう)せらるるに至って雅語ようやく消滅し俗語ますます用いられ...
正岡子規 「俳人蕪村」
...面白く翫味(がんみ)しています...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...これは非常に上品で高貴の人の賞翫(しょうがん)を受けるそうだ...
村井弦斎 「食道楽」
...小山がいまだそれを賞翫(しょうがん)しおわらざるに別の小皿を食卓の上に載(の)せ「これも昨日奥さんにお話し申した百合(ゆり)の梅干和(うめぼしあえ)です」客は一々箸を着くるに忙(いそがわ)しき処へ今度は下女が持ち出す大きな皿...
村井弦斎 「食道楽」
...してみると主人一人の翫具(おもちゃ)だ...
村井弦斎 「食道楽」
...咲いた紅梅なども賞翫(しょうがん)する人のないのをながめて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...能楽成立以前能の曲の内容をよくよく翫味(がんみ)してみると...
夢野久作 「能とは何か」
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