...鵲(かさゝぎ)の飛翔の道はゆるやかにその方角をさだめられたり...
伊東静雄 「詩集夏花」
...「天文台へ!」わが搭乗機だけが機首を西南に向けて飛翔(ひしょう)する...
海野十三 「空中墳墓」
...雲雀(ひばり)は天(あめ)に翔(かけ)る八...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...彼らの姿は地へ潜ったか空へ翔ったか...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「接吻」
...平野の空に鳥を逐ふ翼するどき若鷹の勢猛く翔くるごと...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...空高く翔りかけた...
豊島与志雄 「或る女の手記」
...昆虫(こんちゅう)の飛翔(ひしょう)を地球の運動に結びつけ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...高翔(こうしょう)感的なものを感じさせる...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...その悪魔の身内どもが空高く宙を翔ける有様を見たならば...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...私はかういふ旅するゲエテの姿を描き出してゐた……重くろしき雲の上に輕ろやかに翼をさめて獲物ねらふ禿鷹のごとわが歌を翔りやらん旅人はさう氣負ひながら...
堀辰雄 「ゲエテの「冬のハルツに旅す」」
...島の向うに、台場のやうに浮んでゐるのは、航空母艦の赤城か、鳳翔なんだが、大概もう今では一見して、それと判別出来るほどになつてゐるのに、明る過ぎる陽炎にさへぎられて、かたちが定かに見えぬのであつた...
牧野信一 「岬の春霞」
...高翔と顛落――「僕の幻想曲だ...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「神童」
...四仲翔が放してやった籠の小禽が...
吉川英治 「三国志」
...そして、彼自身は、「たとえ、天を翔け、地に入るとも、ご眷族の方々を探し当てぬうちは、やわか再び、君のご馬前にひざまずこうぞ」と、いよいよ、鉄の如き一心をかためて、長坂坡(ちょうはんは)のほうへ馬を飛ばしていた...
吉川英治 「三国志」
...火の鳥の如く水を翔(か)けて...
吉川英治 「三国志」
...あだかも空から網の中へ翔(か)けこんで来た鳥を眺めているように...
吉川英治 「新書太閤記」
...雲を翔(か)けるにさながらの態(てい)だった...
吉川英治 「新・水滸伝」
...何世紀もむかしに翔(か)けたり...
吉川英治 「随筆 新平家」
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