...蜘蛛形類は、羽虫や蚊などを捕食する天敵だ...
...飲料(のみもの)の茶碗には小さき羽虫の死骸浮び...
石川啄木 「呼子と口笛」
...貪婪(たんらん)の羽虫(はむし)の群(むれ)もなにかあらむ...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...羽虫のようなのが道のあちこちを飛んでいて...
梅崎春生 「日の果て」
...羽虫(はむし)に困らされます...
薄田泣菫 「茶話」
...その上をかすめて時々何かしら小さな羽虫が銀色の光を放って流星のように飛んで行く...
寺田寅彦 「芝刈り」
...ヘルムホルツは薄暮に眼前を横ぎった羽虫を見て遠くの空をかける大鵬(たいほう)と思い誤ったという経験をしるしており...
寺田寅彦 「自由画稿」
...蚊の類の小さな羽虫が沢山引っかかってる破れ巣の横糸を食ってしまい...
豊島与志雄 「蜘蛛」
...羽虫は穴をでてわがものがほに飛びまはり...
中勘助 「銀の匙」
...虻(あぶ)のような羽虫(はむし)も飛んでいる...
林芙美子 「田舎がえり」
...日盛の路を歩いてゐると左の眼の隅に羽虫か何か...
原民喜 「廃墟から」
...羽虫が目先をちらついた...
本庄陸男 「石狩川」
...迷い込んで来た羽虫の音ぐらいにしか聞いていなかった...
牧逸馬 「運命のSOS」
...「黄金の羽虫、蜜飲の虫、どこからお前は来た? そんなに私の傍へ寄つてはいけない、お前は何を探してゐる? 私を花だと思つてゐるの、私の唇を蕾だと思つて...
牧野信一 「渚」
...すると空気は無数の蠅と蚊と蜂と虻と蛾とすべての羽虫の唸りごえで満された...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「魚と蠅の祝日」
...けれどもやがて月が頭の上に出て月見草の花がほのかな夢をたゞよはしフィーマスの土の水たまりにも象牙(ざうげ)細工の紫がかった月がうつりどこかで小さな羽虫がふるふ...
宮沢賢治 「秋田街道」
...ときどき扇のような片羽を開いて嘴(くちばし)で羽虫でも(あさ)るのであろう...
室生犀星 「みずうみ」
...茶褐色の羽虫だの白い微生虫だの...
吉川英治 「銀河まつり」
...羽虫のにおいだのがして...
吉川英治 「夕顔の門」
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