...あの純一無雑な生命の流露を見守っていると私は涙がにじみ出るほど羨(うらや)ましい...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...却(かえ)ってそういう者の境遇を羨(うらや)んで泣き言を述べるなぞは...
大隈重信 「青年の天下」
...他(た)の婦女(ふぢよ)らがこれを羨(うらやむ)事...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...T―老もその話をしていかにも羨(うらや)ましがっていましたよ...
相馬泰三 「六月」
...シーズン交際場裡の羨望と話題とを自己一身に集めることであったから...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...だから左大臣が羨望(せんぼう)に堪えぬ顔つきをして簾の奥へ流眄(ながしめ)を送ったのを見ては...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...その余裕ぶりを少し羨ましく思つた...
種田山頭火 「其中日記」
...世に知れれば世に羨まれ...
田山録弥 「百合子」
...不器用な兄達は「また変な『安福』始めやがつた」と羨しがるのだが...
外村繁 「打出の小槌」
...作さんは丈夫で羨(うらや)ましいね...
夏目漱石 「こころ」
...革砥(かわど)の音を羨(うらや)ましがらせて快(よ)くなった人との相違を心の中で思い比べた...
夏目漱石 「変な音」
...よそ眼にも羨ましい程の親友だった...
平林初之輔 「二人の盲人」
...自分も酔つてゐた時はあんな風だつたのか! と思つても別段羨しくもなければ...
牧野信一 「断酒片」
...そんな彼女の姿を眺めたといふ田上達に不意に羨望と嫉妬を覚えた...
牧野信一 「まぼろし」
...羨望多餐健歩人...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...諸人の羨望(せんぼう)の的であって...
柳田国男 「家の話」
...お茶仲間からは羨(うらや)ましがられるばかりでなく...
夢野久作 「狂人は笑う」
...いつ会っても玲瓏(れいろう)と笑えるあの顔は羨やましいものである...
吉川英治 「人間山水図巻」
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