...地中海の汐風に吹かれ来しこの友の美髯(びせん)...
石川啄木 「閑天地」
...美髯(びせん)を一捻して主人の静かに答ふらく...
石川啄木 「閑天地」
...巣鴨學校の美髯(びぜん)校長がゐる...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...鼻の下には十センチもあろうという白い美髯(びぜん)をたくわえていた...
海野十三 「火葬国風景」
...気がついたかの?」と白い美髯の肥満漢が声をかけた...
海野十三 「火葬国風景」
...大将の美髯は有名だった...
海野十三 「火葬国風景」
...その美髯がたしかに眼の前に見る老紳士の顔の上にあった...
海野十三 「火葬国風景」
...この特徴のある美髯(びぜん)をなくしては...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...文学士は吹き込みラッパをその美髯(びぜん)の間に見える紅(あか)いくちびるに押し当てて器械の制動機をゆるめた...
寺田寅彦 「蓄音機」
...三十五六歳の白皙美髯(はくせきびぜん)の紳士...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...美髯将軍の仁丹の広告と相並んで君臨し...
正岡容 「大正東京錦絵」
...今の美髯の支配人とそっくりそのまま一天斎驚倒先生の写真が...
正岡容 「寄席」
...それ以来、殿上から聞きつたえて、諸人もみな、関羽のことを、「美髯公...
吉川英治 「三国志」
...「――美髯公、君はこの馬に見おぼえはないかね」「うウーム……これは」関羽は眼を奪われて、恍惚としていたが、やがて膝を打って、「そうだ...
吉川英治 「三国志」
...おもいがけない美髯(びぜん)が黒々といつかお顔の半分に蓄(たくわ)えられていた...
吉川英治 「私本太平記」
...美髯公(びぜんこう)の朱同(しゅどう)がある...
吉川英治 「新・水滸伝」
...また美髯公(びぜんこう)の朱同であった...
吉川英治 「新・水滸伝」
...およそ風采のどこにも俳句気などは見えない美髯(びぜん)の横浜型紳士であったが...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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