...実は怠惰(たいだ)を悪徳としない美風を徳としているのである...
芥川龍之介 「第四の夫から」
...家庭問題社会問題より見れば欧人の晩食人事は実に美風である...
伊藤左千夫 「茶の湯の手帳」
...美風団に手が入りましたがな...
田中貢太郎 「白いシヤツの群」
...わが家族制度の美風であり...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...ただ今御話のあった日本人が一致協力してやるという美風を益々盛にしたい...
新渡戸稲造 「教育家の教育」
...大和(やまと)民族の美風なることを信じたいのである...
新渡戸稲造 「自警録」
...といったあの東洋の美風はどこに行ったのだろう...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...ついには西洋の美風に倣(なら)うことあるべし」と...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...事実の有無にかかわらず外面の美風だけはこれを維持してなお未だ破壊に至らずといえども...
福沢諭吉 「日本男子論」
...美風だと解釈するのは...
別所梅之助 「石を積む」
...まことにゆかしい我邦(わがくに)の美風であった...
柳田国男 「母の手毬歌」
...西洋崇拝の弊風が天下を吹きめぐって我国固有の美風良俗が地を払って行く中に毅然として能楽の師家たる職分を守り...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...古来の美風良俗が地を払って行くような感じを毎日受けさせられるのが不愉快ですからね...
夢野久作 「霊感!」
...これを美風と思わせて熄まぬ猛訓練――ここにはたしかにも早や芸だけあって文学はなくなっている光景であるが...
横光利一 「スフィンクス(覚書)」
...俺の国の美風をどうしてくれたとね...
横光利一 「旅愁」
...夫人は手ぶらで歩かせるというような美風も...
吉川英治 「押入れ随筆」
...人情(にんじょう)美風(びふう)はすたれるだろう...
吉川英治 「神州天馬侠」
...老後の人の最大な美風とされていたからだった...
吉川英治 「新・水滸伝」
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