...貞世は何事も知らずに罪なく眠りつづけていた...
有島武郎 「或る女」
...静子は小妹(いもうと)共の罪なき言葉に吉野と声を合して笑ひ乍ら...
石川啄木 「鳥影」
...吾死を覺悟してこそ罪なきものも殺し得たれ...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...罪なき一(いつ)の實有(じつう)とこそ見えたれ...
ポオル・クロオデル Paul Claudel 上田敏訳 「頌歌」
...彼は自殺の罪なることをよく知っていたのである...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...誰があんな手数のかかる方法で殺人罪など犯すものか...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...罪なき者が、他人の代わりに苦しむなんて法はないじゃないか...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...君は私(わたし)に対してどういう有罪な行為を犯したのです? 君は私に何をしました? どんな悪い事を君は私にしました? 君は自分で自分を責め...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...社会から拒まれた罪なき者を収容するの用に立った...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...こんな色男を捨てて君ちゃんも罪なことをしたものさ」彼等は辛辣(しんらつ)な軽侮(けいぶ)を米友の上に加えました...
中里介山 「大菩薩峠」
...いよいよ罪なことをしたものだと思いました...
中里介山 「大菩薩峠」
...思出し笑いというのは罪なものだそうですから...
中里介山 「大菩薩峠」
...あはれ罪なき身ひとつを枝葉ちりちりの不運に...
樋口一葉 「琴の音」
...罪なき城下の民を取り込み...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...その本性において悲しい事や罪な事に冷やかではないと知ってほしい...
柳宗悦 「朝鮮の友に贈る書」
...役目とはいえこれは罪なことだ...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...外から罪なところを覗き見している馬の如き長い面(つら)が...
吉川英治 「江戸三国志」
...しかも罪ない妻まで打首となつた...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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