...お酒の罎(びん)がずうっとならんでいて...
芥川龍之介 「片恋」
...サイダアの空罎や石ころや噛ぢりかけの胡瓜さへ降つて来るのです...
芥川龍之介 「河童」
...のみならず彼に彼女の持つてゐた青酸加里を一罎渡し...
小穴隆一 「二つの繪」
...馬丁(べつたう)は葡萄酒の罎(びん)を引つ抱へて...
薄田泣菫 「茶話」
...角罎(かくびん)を傍へ引き寄せて...
谷崎潤一郎 「細雪」
...花ざくろを活ける、美しい年増女か!石を拾ふついでに、白粉罎を拾うた、クラブ美の素といふレツテルが貼つてあつた、洗つても洗つてもふくいくとしてにほふ、なまめかしい、なやましいにほひだ、しかし酒の香ほどは好きでない、むろん嫌いではない、しばらくならば(これは印肉入にする)...
種田山頭火 「行乞記」
...もう夜が明ける一升罎(マヽ)を持つて!したしや雀がやつてきてないてゐる雨四月十五日どうやら晴れるらしい...
種田山頭火 「其中日記」
...屑屋来い来い、空罎売ろう...
種田山頭火 「其中日記」
...今一つシュウソカリの入った大きな罎がある...
田山花袋 「蒲団」
...それにもかかわらず店はいつでも飾られていてビール罎の花の枯れている事はなかった...
寺田寅彦 「嵐」
...三月も溜めておいちゃ空罎屋へ売るんですがね...
徳田秋声 「足迹」
...魔法罎に銀座ルパンの珈琲を入れて持來る...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
...これは無論空罎です...
中里介山 「大菩薩峠」
...酒の罎はお秋さんの手へ渡した...
長塚節 「炭燒のむすめ」
...麥酒(ビール)の明罎(あきびん)二本(ほん)へ一杯(ぱい)の醤油(しやうゆ)を莎草繩(くゞなは)で括(くゝ)つて提(さ)げた...
長塚節 「土」
...――その恵比寿はやっぱり罎(びん)に這入(はい)ってるんだろうね...
夏目漱石 「二百十日」
...お白粉罎(しろいびん)に指を突き込んだすん子が...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...もって居た一罎(びん)の薬をそのまま全部一度に呑みほしました...
浜尾四郎 「悪魔の弟子」
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