...まだ栓を拔かない麥酒の罎(びん)を縁側から庭石に叩きつけた時の事が...
石川啄木 「病室より」
...花罎が僕の方へとんできた...
海野十三 「地球を狙う者」
...それからラムが一罎(ひとびん)と!(註五)」揚錨絞盤(キャプスタン)の梃(てこ)をすのに調子を合せて歌って嗄(しゃが)らしたらしい...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...ブランディーが幾らか残っている罎を一本見つけたので...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...」女はかう云ひ云ひ卓の上に乗つてゐる黒い罎を取つてそれを傍のコツプに注いでそれを省三の前に出し...
田中貢太郎 「水郷異聞」
...まだいくらか残っていた酒に未練をおぼえて一と口飲んでは書き一と口飲んでは書きしたが最後の雫(しずく)をしぼってしまうと罎を川面(かわも)へほうり投げた...
谷崎潤一郎 「蘆刈」
...まだ栓(せん)を開けてない新しいクルボアジエの罎が置いてあった...
谷崎潤一郎 「鍵」
...夫があらかた罎(びん)を空(から)にしてしまって...
谷崎潤一郎 「鍵」
...正宗(まさむね)の罎(びん)が一杯散らかって...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...ヴォトカの罎をいつまでも睨みつけている...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「天才」
...ビール罎の花も芋の切れ端も散乱して熊さんの蒲団は濡れしおたれている...
寺田寅彦 「嵐」
...いきなり多量に流し込むと非常な熱を発生して罎(びん)が破(わ)れたり...
寺田寅彦 「猫の穴掘り」
...お袋は土間へ降りてビールや正宗の空罎(あきびん)を...
徳田秋声 「足迹」
...魔法罎に銀座ルパンの珈琲を入れて持來る...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
...」指先で二合罎を摘(つま)み出して灰の中へそっと雫(しずく)を落している...
永井荷風 「雪解」
...特殊な酒罎を取り出させたが...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...裏の山から腕いっぱい花を抱(かか)えて帰ってくる看護婦に分けて貰(もら)って薬罎(くすりびん)にさした竜胆(りんどう)や鈴蘭(すずらん)などの小さな花の香(かお)りをかぎながら...
堀辰雄 「恢復期」
...罎(びん)に一杯塩が取れる...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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