...それは××胡同(ことう)の社宅の居間(いま)に蝙蝠印(こうもりじるし)の除虫菊(じょちゅうぎく)が二缶(ふたかん)...
芥川龍之介 「馬の脚」
...缶という缶をゆすぶって見たが...
石川欣一 「可愛い山」
...アブラハムの言によれば「絶頂に達する壑(ガリース)の中の若干は、今や頂上ホテルのゴミ卸樋(シュート)になって了い、如何に登山術を心得た人でも、スノードンの秀麗なる北側面を殆ど絶え間なく落ちて来るジンジャ・ビアの空瓶や、鰯の空缶や、その他の物品を避けるだけの技能は持ち合わさぬ」のであり、また「ラスキンのいわゆる『山の憂鬱と山の栄光』とは不信心な旅行者の群をはこび上げる、キーキーいう煙だらけな山岳鉄道によって攪乱されている」のである...
石川欣一 「可愛い山」
...まるでドラム缶のような...
海野十三 「火星兵団」
...「ええ、だいぶん、なれましたよ」三郎は、缶詰の中から、青豆を箸(はし)ではさみながら、にっこり笑った...
海野十三 「大宇宙遠征隊」
...この缶詰の空き缶のころがっているところをみると...
海野十三 「大宇宙遠征隊」
...この缶詰のからは...
海野十三 「大宇宙遠征隊」
...火鉢の火が師走の夜風に煽られていれば黙って薬缶(やかん)をかけておく...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...入相(いりあひ)の鐘の音(ね)に梵缶(ぼんふう)の響き幽(かすか)なるも哀れなり...
高山樗牛 「瀧口入道」
...ほこりにまみれた缶詰と青物がほんのすこしばかり飾窓(ショーウインドー)に散らばって...
谷譲次 「踊る地平線」
...大変々々」妙子が缶を腰掛に放り出して立ち上ると...
谷崎潤一郎 「細雪」
...小さな缶詰がのっていた...
豊島与志雄 「ヘヤーピン一本」
...石油缶(せきゆくわん)の底(そこ)を継(つ)ぎ合(あ)はせた四角な鱗(うろこ)で蔽はれてゐる...
夏目漱石 「それから」
...誠吾は蔓(つる)のない薬缶(やかん)と同じことで...
夏目漱石 「それから」
...丸ビルで缶詰を買ひ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...灯油缶は小屋から盗まれたものです...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...そのほかには実習から得る利益があつて五銭の原料で二十銭の缶詰が出来る...
正岡子規 「病牀六尺」
...一隅に小型の汽缶を据え付け...
山本笑月 「明治世相百話」
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