...あらん限りの纖微な紅と藍との色階を採る...
有島武郎 「秋」
...纖(かぼそ)き手をベルナルドオが肩に打ち掛けて秋波を送れり...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...纖細な、薄紅い鷽(うそ)の脛のやうな莖が裾をからげたままで、寒さうに立つてゐる...
薄田泣菫 「飛鳥寺」
...江戸河にて纖雲(ほそぐも)縹(はなだ)に長くながれ...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...玉を延(の)べたらん如き纖腕痲(しび)るゝばかりに打敲(うちたゝ)けども應ぜん氣(け)はひも見えず...
高山樗牛 「瀧口入道」
...纖細をきはめたかぼそい線ではあつたが...
中井正一 「雪」
...青い格子縞のやうな纖維に集中されてゐた...
南部修太郎 「疑惑」
...しぜんその感じは纖細軟弱となり...
萩原朔太郎 「青猫」
...そしてその纖毛の先から更に無數の生(うぶ)毛が光り出し...
萩原朔太郎 「散文詩・詩的散文」
...か弱い神經の纖維をがりがりとかじりつめる...
萩原朔太郎 「都會と田舍」
...そんな手荒なことを』纖弱(かよわ)い腕を延べて...
萩原朔太郎 「二十三夜」
...一番纖細な栗鼠(りす)の毛の筆を選んで...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...その若い娘は整(とゝの)つた纖細な顏容(かほかたち)を持つてゐた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...私とおなじいやつが私の方へ向いて私がうごけばそいつが動きため息すればそいつもああとやるのだ私はいつもそいつを感じたとき誰にするともなくひとりでにたりとやるそいつも煤のやうに微笑する我庭の景あやめが舟のやうに浮んでゆれてゐる水盤に影がうつつてそのまはりは芝ですあをあをとした纖細な高麗芝です...
室生犀星 「星より來れる者」
...かれらはそれを纖維になるまで噛みしめた後...
室生犀星 「めたん子傳」
...お上さんは纖(ほそ)い指尖(ゆびさき)を上框(あがりがまち)に衝(つ)いて足駄を脱いだ...
森鴎外 「壽阿彌の手紙」
...手足の纖く(たをやか)なるは...
森鴎外 「舞姫」
...普通世間で美とせられてゐる小さな纖弱なものではなかつたが...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
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