...あるはまた貴(あて)に妙(たへ)なる「恋」の供奉(ぐぶ)にかづけの纏頭(はな)と贈らむも...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...中宮(ちゆうぐう)よりは殊に女房を使に纏頭(ひきでもの)の御衣(おんぞ)を懸けられければ...
高山樗牛 「瀧口入道」
...下男下女おちゃこ駕籠舁(かごか)き人力車夫等への纏頭(てんとう)にも思い切った額を弾(はず)んだ...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...然ラザレバ徒ニ纏頭ヲ他隊ノ婢ニ投ジテ而モ終宵阿嬌ノ玉顔ヲ拝スルノ機ヲ失スト云...
永井荷風 「申訳」
...そうして大勢の中の心あるものから纏頭を得て一くさり唄うのである...
長塚節 「太十と其犬」
...慣例の纏頭(てんとう)である綿を一袋ずつ頭にいただいて帰った...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...左近衛府(さこんえふ)の舎人(とねり)たちへは等差をつけていろいろな纏頭(てんとう)が出された...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...纏頭(てんとう)に差等をつけて配られる品々にはきまった式があることではあるが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...高官たちへの纏頭(てんとう)の衣服類の製作を手分けして各夫人の所でしているかたわらで...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...手紙の使いは派手(はで)な纏頭(てんとう)を得た...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...それは来会者へ纏頭(てんとう)に出される衣服類...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...女の装束に細長衣(ほそなが)を添えた纏頭(てんとう)をお使いへ出した...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...殿上の貴紳たちが舞い人へ肩から脱いで与える纏頭(てんとう)の衣服の色彩などもこの朝はただ美しくばかり思われた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...纏頭(てんとう)なども賜わった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...それ以下の人たちへの纏頭(てんとう)の品などもきわめてりっぱなものを用意させておいでになった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...この場のにわかの纏頭(てんとう)に尚侍は出したのであるが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...纏頭(てんとう)用として女の衣裳(いしょう)を幾組みも贈った...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...纏頭(てんとう)を辞する意味で使いのおもだった人は帰ってしまった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
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