...餘程(よほど)進歩(しんぽ)して一の纏(まと)まつたものが出來(でき)て來(き)た...
伊東忠太 「妖怪研究」
...千代子の身の周圍を可なり興味づよく纏ひ付いてゐたこちらの不思議な幻影や...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...またその御裳に纏(ま)かしし石は...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...すると前方の声はそれに纏(まとわ)りつくように...
田中貢太郎 「死んでいた狒狒」
...大きな帽子を被った両棲動物奴(め)がうるさく附き纏って...
オシップ・ディモフ Ossip Dymoff 森鴎外訳 「襟」
...わたくしはまた更に為永春水の小説「辰巳園(たつみのその)」に、丹次郎が久しく別れてゐた其情婦仇吉を深川のかくれ家にたづね、旧歓をかたり合ふ中、日はくれて雪がふり出し、帰らうにも帰られなくなるといふ、情緒纏綿とした、その一章を思出す...
永井荷風 「雪の日」
......
中原中也 「山羊の歌」
...人生は一個の理窟に纏(まと)め得るものにあらずして...
夏目漱石 「人生」
...大きな敷布のようなものを肩から纏(まと)うている」「元来どうしたのか」「床屋から飛び出して来たのだ」「どうして」「髪を刈っておったら...
夏目漱石 「野分」
...僕をして執念(しゅうね)く美くしい人に附纏(つけまつ)わらせないものは...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...わざわざ一纏めにして...
夏目漱石 「道草」
...かすりの半纏(はんてん)を着た娘が...
林芙美子 「新版 放浪記」
...女の装束に細長衣(ほそなが)を添えた纏頭(てんとう)をお使いへ出した...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...この春はたれにか見せんなき人のかたみに摘める峰のさわらび使いには纏頭(てんとう)が出された...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...それを纏(まと)め月々起稿することは...
柳宗悦 「民藝四十年」
...腰に草木の葉を纏(まと)ふ...
柳田国男 「山の人生」
...身のまわりのものを纏めて病院を脱け出しました...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...胡蘆藤種纏胡蘆(うるてんしゅてんうる)...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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