...水上(みなかみ)君に対するやうに纏綿(てんめん)たる情緒(じやうしよ)を示したことはない...
芥川龍之介 「変遷その他」
...これからすべてを一と纏(まと)めにして...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...纏(まとま)る縁も破ることは出来たのだったに...
泉鏡花 「婦系図」
...自分の身に纏ひ付いたすべての面倒を早く振り切つて...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...尤(もっと)も纏(まと)まった話でなく...
内田魯庵 「最後の大杉」
...青年将校はそれを一纏(まと)めに船に乗せて...
薄田泣菫 「茶話」
...私たちは即座に相談を纏めた...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...そこには一糸を纏(まと)わぬ裸体の美人や...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...お庄と一緒に一時自分の家へ引き取ることに話を纏(まと)めた...
徳田秋声 「足迹」
...云い纏(まと)めるのは一般の人の参考になる事と思うからこの篇を草したまでである...
夏目漱石 「写生文」
...斯(か)う鷲攫(わしづかみ)に纏めて観察した時...
夏目漱石 「点頭録」
...焼津 八月十八日小泉八雲この情緒纏綿(じょうしょてんめん)たる手紙は...
萩原朔太郎 「小泉八雲の家庭生活」
...かなり苦心して漸く一通りの纏まりをつけ模型をつくった...
長谷川伸 「奇術考案業」
...半纏(はんてん)を脱いで...
葉山嘉樹 「山谿に生くる人々」
...この春はたれにか見せんなき人のかたみに摘める峰のさわらび使いには纏頭(てんとう)が出された...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...翌日飾棚の内にゐるアモレツトの小人形(こにんぎやう)が皆喪のしるしに黒い紗を纏つた...
アルベエル・サマン Albert Samain 森林太郎訳 「クサンチス」
...ここへ来るまで後をつき纏って来た先刻(さっき)の馬子が...
吉川英治 「剣難女難」
...纏(まと)まりもつかない印象となっていた...
吉川英治 「醤油仏」
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