...四年の間に一かど纏(まと)まった金を作るのは何でもないと思った...
有島武郎 「カインの末裔」
...板は我国のように乱雑に積み上げず木を切った通りに纏(まと)めて縛ってあるから...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...よくさうした若い女の自殺に纏(まつわ)る種類の臆測をこの女教師の上に無遠慮に持つて来るには...
伊藤野枝 「背負ひ切れぬ重荷」
...新聞雑誌や纏(まとま)った読書も多くこの間にする...
大隈重信 「青年の元気で奮闘する我輩の一日」
...纏(まとま)ったいくらかの金をたしまえとして渡さなければなるまい...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「梟の眼」
...残つた内容を一纏(まと)めにして送つて寄(よこ)した...
薄田泣菫 「茶話」
...心がおちついてくるとともに彼は恐ろしい妖婦に纏わられている自分の不幸を思いだして...
田中貢太郎 「雷峯塔物語」
...しからば春琴の佐助を見ること生理的必要品以上に出でなかったであろうか多分意識的にはそうであったかと思われる○伝に曰(いわ)く「春琴居常潔癖(けっぺき)にしていささかにても垢(あか)着きたる物を纏(まと)わず...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...こう手短かに且つ体系的に纏った日本宗教史はそんなにザラにはないのではないかと思う...
戸坂潤 「読書法」
...外にはいつも此女に附き纏つてゐる辯護士が来て待つてゐた...
レオ・トルストイ Lev Nikolaevich Tolstoi 森林太郎訳 「パアテル・セルギウス」
...そんな物を纏(まと)めて投げ込んでみたって...
中里介山 「大菩薩峠」
...相談は次第に纏(まと)まりかけておりました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
......
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...未だ一部と纏つたものを書いた事がない...
眞山青果 「茗荷畠」
...蛇のように纏(まと)い附かれた...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...纏ひつく長い抱愛のやうに...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...纏(まと)めていえばこういう程度であった...
吉川英治 「黒田如水」
...こんな単行本として纏められるつもりなどはちっともなく...
吉川英治 「随筆 新平家」
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