...各自(てんで)に刺子袢纏(さしこばんてん)など着込んで押して行き...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...すぐ纏(まとま)りますが」「そうですね」「お嬢さんは美しいかたですし...
田中貢太郎 「竇氏」
...それは丁度二時頃の日盛りで強い日光に照りつけられてゐる其等の山巒には多量の雨氣を含んだ薄墨色の水蒸氣が纏うて眼を威脅するやうに險しい表情をしてゐる...
近松秋江 「湖光島影」
...印半纏(しるしばんてん)を着た廿歳許の男と...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...お父様というのが子煩悩のせいもあるかとても石橋を叩いて渡るほうでこれまでいくら縁談をもっていっても纏(まと)まったためしがない...
中勘助 「結婚」
...一切をとり纏(まと)めて立ち上ったが...
中里介山 「大菩薩峠」
...我々鈍根(どんこん)のものがいまだ茫然(ぼうぜん)として考えも纏(まと)まらないうちに...
中島敦 「悟浄歎異」
...手頸(てくび)を纏(まと)う黄金(こがね)の腕輪がきらりと輝くときランスロットの瞳はわれ知らず動いた...
夏目漱石 「薤露行」
...五千両纏めるのには困った様子ですが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...纏(まと)まりそうでなかなかまとまらないのでオスヒスとなって...
長谷川時雨 「モルガンお雪」
...ひちくどく纏いつきますけん...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...近くの灌木にまだつき纏つてゐるやうな彼方(かなた)の戰きを逃がさないやうにとしながら……」さう云つたやうな瞬間には...
堀辰雄 「春日遲々」
...これらの問題に就いて纏ったことを書かうと私は思つたのではありません...
三木清 「消息一通」
...それから印半纏(しるしばんてん)を着た長裾の男とが集つてゐた...
水野仙子 「嘘をつく日」
...そこで親がこの人を択(え)り出して娘にどうだと聞いた時娘の心にも異存がなければ忽(たちま)ち相談は纏(まと)まりますけれども...
村井弦斎 「食道楽」
...火事のときに纏を持って消し口に立った恰好なんぞ...
山本周五郎 「さぶ」
...十五人二十人と組んで二両とか三両とか束になって纏(まと)めなくっちゃ...
吉川英治 「醤油仏」
...それこそ一糸も纏(まと)わぬ全裸な若い少女が二十人ほども...
蘭郁二郎 「鱗粉」
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