...北風つよく吹きて、地上の雪、まき上げられて、空に繽紛たるに、寒さも忘れて、覺えず見とれたること幾たびなるを知らず...
大町桂月 「冬の榛名山」
...春雪(しゅんせつ)の繽紛(ひんぷん)として舞ふを見よ三月一日 家庭俳句会...
高浜虚子 「五百五十句」
...落花繽紛(ひんぷん)として屋台の内部にまで吹き込み...
太宰治 「花吹雪」
...落花繽紛たる暗闇の底をひとり這い廻る光景に接しては...
太宰治 「花吹雪」
...渦を巻きつゝ繽紛として降り積る雪の中に...
谷崎潤一郎 「二人の稚児」
...芳花繽紛トシテ紅靄崖ヲ擁シ...
永井荷風 「上野」
...繽紛狼藉(ひんぷんろうぜき)人ヲシテ大(おおい)ニ厭(いと)ハシムルニ至ル...
永井荷風 「向嶋」
...繽紛(ひんぷん)として舞う雪花(せっか)を見るのみであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...繽紛(ひんぷん)として去るあとは...
夏目漱石 「薤露行」
...京の人は繽紛絡繹(ひんぷんらくえき)と嵐山(らんざん)に行く...
夏目漱石 「虞美人草」
...落花自ずから繽紛(ひんぷん)たり...
南方熊楠 「十二支考」
...繽紛(ひんぷん)として六美女の名に因(ちな)むが如く...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...それが山屋敷じゅうに繽紛(ひんぷん)と...
吉川英治 「江戸三国志」
...落花は繽紛(ひんぷん)...
吉川英治 「江戸三国志」
...墻(かき)の梅が繽紛(ひんぷん)とこぼれ落ちてくる...
吉川英治 「三国志」
...柳葉繽紛(ひんぷん)と散りしだき...
吉川英治 「三国志」
...霏々繽粉(ひひひんぷん)の花...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...繽紛(ひんぷん)として花が浮動する...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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