...戸を繰る音を聞きつけて...
有島武郎 「或る女」
...糸を繰る音が聞えるだろうか...
泉鏡花 「活人形」
...遠くで雨戸を繰る響...
泉鏡花 「婦系図」
...いつものように帯締めるまもなく半裸で雨戸を繰るのであろう...
伊藤左千夫 「隣の嫁」
...暗号書を繰るふりをした...
梅崎春生 「桜島」
...ただ算盤(そろばん)の音と帳簿を繰る音が爽(さわ)やかに聞こえて...
太宰治 「東京だより」
...戸袋に近い雨戸を二三枚繰ると...
近松秋江 「箱根の山々」
...数珠(じゅず)を繰るのであった...
徳田秋声 「仮装人物」
...」法師は水晶の数珠(じゅず)の玉を指頭(ゆびさき)で繰ると...
徳田秋声 「黴」
...お銀様が力をこめて井戸縄を手繰る音が...
中里介山 「大菩薩峠」
...きっと七赤だから」健三はどうして自分の星を繰るのか...
夏目漱石 「道草」
...見るが宜い」雨戸を一枚繰ると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...第十四回「気の毒気の毒」と思い寐(ね)にうとうととして眼を覚まして見れば、烏(からす)の啼声(なきごえ)、雨戸を繰る音、裏の井戸で釣瓶(つるべ)を軋(きし)らせる響(ひびき)...
二葉亭四迷 「浮雲」
......
逸見猶吉 「逸見猶吉詩集」
...そんなに多くもない楽譜をパラパラ繰る)あ...
森本薫 「みごとな女」
...まるで巫女(みこ)の託宣集でも繰るようにめくりさえすれば...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...読んでゆき、頁を繰るが、なんにも頭にはいらない...
山本周五郎 「青べか物語」
...カラカラと母屋の雨戸を繰る音がしだした...
吉川英治 「剣難女難」
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