...それは一疋(ぴき)の蛾(が)が繭(まゆ)を破(やぶ)って脱(ぬ)け出(で)るのにも類(るい)した...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...その繭で絹がとれるのだ...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...『繭の中でその仕事をしてゐるのは何んだらう? 違ふ虫か...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...繭も何もかも八割九割も下っちまったんだもの――いや...
犬田卯 「瘤」
...長椅子の上に長く伸びて死んだようになっている繭子夫人――名探偵猫々先生の口へ持っていった...
海野十三 「奇賊は支払う」
...五十三繭買いや行商人などの姿が...
徳田秋声 「あらくれ」
...真綿は繭(まゆ)を曹達(ソーダ)でくたくた煮て緒(いとぐち)を撈(さぐ)り...
徳田秋声 「縮図」
...農村物価の不当並びに不安定・生産品配給の不備・農業経営法の欠陥と過剰労力利用の不適切・小作問題・公租公課等農村負担の過重と負債の増加・肥料の不廉・農村金融の不備(資本の都市集中)・繭絹糸価格の暴落・旱水風雪虫害等自然的災害・農村における誤れる卑農思想と中堅人物の欠亡・限度ある耕地と人口過剰等に起因しているというのである...
戸坂潤 「社会時評」
...繭玉(まゆだま)...
永井荷風 「深川の唄」
...蛾になって、繭を喰破って、飛出すのだ...
中島敦 「光と風と夢」
...繭むすぶ糸の永日を...
長塚節 「長塚節歌集 上」
...繭商人(まゆあきんど)が秤をもつて...
長谷川時雨 「桑摘み」
...玉繭の着物が台なしになる」花は胸に手をあて...
久生十蘭 「魔都」
...繭倉に蚕(こ)の繭ならば籠らまし我が身の果を知られずもがなこれは大正十四年正月下諏訪温泉の亀屋に滞在中の作...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...この頃は利用の道も立ってその繭(まゆ)が役立つが...
柳宗悦 「蓑のこと」
...繭(まゆ)を植えたような白雪の眉がある...
吉川英治 「親鸞」
...携(たずさ)えて来た土産物(みやげもの)の山繭織(まゆおり)一反と...
吉川英治 「山浦清麿」
...運悪くその宿屋に繭買ともみゆる下等な商人共が泊り合せてゐて折角いゝ気持で出かけて来た静かな心をさん/″\に荒らされてしまつた...
若山牧水 「渓をおもふ」
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