...無学な漁夫と税吏(みつぎとり)と娼婦(しょうふ)とに囲繞(いにょう)された...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...丘の頂辺(てっぺん)の平地のぐるりには一圓に土塀(どべい)が繞(めぐ)らしてあり...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...思想諸姿態を繞って法則的な関係が行なわれているのである...
戸坂潤 「哲学の現代的意義」
...須らく無限に支派して螺形に纏繞する所の者たらざるべからざれば也...
内藤湖南 「學變臆説」
...私は悲しい一つの死を繞つて...
葉山嘉樹 「万福追想」
...パガナグリア山の裾(すそ)に纒繞(てんじょう)する九折(つづらおり)の道を...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...極地(きよくち)を圍繞(ゐねう)して...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...そのまわりの数箇(すうこ)の小山に囲繞(いにょう)されながら...
堀辰雄 「美しい村」
...罪業深き人の心臓の真中にある大鬼を七動物が囲繞(いにょう)の体(てい)だ...
南方熊楠 「十二支考」
...今はなくなつた老松の枝の下を繞(めぐ)り歩いてから...
横光利一 「琵琶湖」
...それを繞(めぐ)るは白い浪(なみ)...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...危い崖の上を繞つて深い谿を瞰下しながら行くのである...
吉江喬松 「山岳美觀」
...彼を繞つて圓光をつくつた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...そこの土塀や中門を繞(めぐ)らして...
吉川英治 「大谷刑部」
...幾側(いくかわ)にも隔ての間(ま)や縁が繞(めぐ)っている...
吉川英治 「宮本武蔵」
...たとい矢来を結(ゆ)い繞(めぐ)らそうとも...
吉川英治 「宮本武蔵」
...繞(めぐ)り歩いた...
吉川英治 「柳生月影抄」
...沼の三方は低き山脈を以て囲繞(ゐげう)せり...
渡邊千吉郎 「利根水源探検紀行」
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