...嘴を鳴らして紛々と飛び繞つてゐるのでございまする...
芥川龍之介 「地獄變」
...冷(ひやゝか)なる山おろしの風は我頬を繞(めぐ)りて吹けり...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...石(いし)の牆(かき)の繞(めぐ)らされた高(たか)い...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六号室」
...世界の医学界はこの二個の屍体を繞(めぐ)る研究論議で...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...朝田屋を繞(めぐ)つて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お城を繞(めぐ)る青葉が薫じて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...最近の歎願書問題を繞(めぐ)って...
火野葦平 「糞尿譚」
...一本一本根の囲りをこの小石で取繞んだ...
宮本百合子 「雨と子供」
...不思議に情緒に纏繞してくるやり方で...
三好達治 「万葉集の恋歌に就て」
...西欧諸国の触手が我われを囲繞(いにょう)している...
山本周五郎 「新潮記」
...その他の索溝(さっこう)相交(あいまじ)って纏繞(てんじょう)せり...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...塀を繞らして人の接近を禁じてゐる...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...山々の繞っている間に...
吉江喬松 「木曾御嶽の両面」
...生(なま)じ帝座の繞(めぐ)りへ近づかなんだ方が...
吉川英治 「私本太平記」
...今日の戦列――尊氏を繞(めぐ)る彼の陣にはいたのだった...
吉川英治 「私本太平記」
...はり繞(めぐ)らした陣幕のすそに沿って...
吉川英治 「新書太閤記」
...もつれ繞(めぐ)った...
吉川英治 「新・水滸伝」
...憂婆夷(うばい)一切諸天の人民龍神鬼神など法を聴かんとして来り集まり一心に宝座を囲繞(いにょう)しまたたきもせで尊顔を仰ぎ瞻(み)たりき――「なんのこッたい」「比丘尼ってえな...
吉川英治 「宮本武蔵」
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