...進むままにさながら文人画の絵巻でも繙くやうに...
田山花袋 「耶馬渓の一夜」
...昨年來ユーゴーの詩集を繙くこと日課の如し...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
...わたしは日頃繙く事を忘れていた書冊の間から旧廬(きゅうろ)の落葉を発見して...
永井荷風 「写況雑記」
...執筆の余暇樊川詩注を繙く...
断膓亭日記巻之四大正九年歳次庚申 「断腸亭日乗」
...繙くだけはやめてやるが...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...時折歌集を繙く度に小奴の名の出てくるのをみると...
野口雨情 「石川啄木と小奴」
...プラトンの「パイドン」(Phaidn)を繙くならば...
波多野精一 「時と永遠」
...これらの書物を繙く夜々...
牧野信一 「鬼の門」
...新しいものをおちおちと繙く折もなかつた...
牧野信一 「浪曼的月評」
...私はこれまで折りにふれてはこの『日光山志』を繙くことがあったのだが...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...この意味に於いて例へばハルナックの書いたプロイセンのアカデミーの歴史を繙くことも興味のあることでせう...
三木清 「消息一通」
...近来それら諸先生の著書を繙く機会のあるたびにその感を深くするのである...
三木清 「読書遍歴」
...バルトの『ロマ書』とか『神の言葉と神学』などを繙くようになった...
三木清 「読書遍歴」
...もしひとが彼の『史學綱要』を少し精密に繙くならば...
三木清 「歴史哲學」
...この日新著を贈られてこれを繙くに感慨はたもだす能はず...
三好達治 「一點鐘」
...萩原氏の詩集なぞを繙くと...
室生犀星 「俳句は老人文学ではない」
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