...繊細な色のあるものの自然な色合いを変えてしまう...
フレデリック・アークム Fredrick Accum 水上茂樹訳 「食品の混ぜ物処理および調理の毒物(1820)」
...繊細な美しさを有(も)っているようにはありません...
上村松園 「浮世絵画家の肉筆」
...この場の異変にこれ以上彼女の繊細な神経を驚かせたくないという心づかいであったに違いない...
海野十三 「蠅男」
...眼元に表れた口では云えぬ繊細な感じで...
妹尾韶夫 「凍るアラベスク」
...ごく繊細な和声(ハーモニー)はある...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...彼は繊細な感受性をそなえていたし...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...知的なものを越えた正しい「繊細な知恵」(デリカテス)が潜んでいることをいろいろの角度から検討しはじめたのである...
中井正一 「美学入門」
...粉雪は彼の繊細な視覚を更に鋭くしてゐた...
原民喜 「壊滅の序曲」
...一個の壮大なる事物を分てば数個の繊細なる事物となるべし...
正岡子規 「俳諧大要」
...繊細なる者は胆(たん)を大にすべし...
正岡子規 「俳諧大要」
...また東風(こち)菫(すみれ)蝶(ちょう)虻(あぶ)蜂孑孑(ぼうふら)蝸牛(かたつむり)水馬(みずすまし)虫(まいまいむし)蜘子(くものこ)蚤(のみ)蚊(か)撫子(なでしこ)扇燈籠(とうろう)草花 火鉢炬燵(こたつ)足袋(たび)冬の蠅(はえ)埋火(うずみび)等はその繊細なる者なり...
正岡子規 「俳諧大要」
...海辺の五時夕暮が 静かに迫る海辺の 五時白木の 質素な窓わくが室内に燦く電燈とかわたれの銀色に隈どられて不思議にも繊細な直線に見える...
宮本百合子 「海辺小曲(一九二三年二月――)」
...町に売る繊細ないわゆる「下(くだ)り物(もの)」とは比較にならない...
柳宗悦 「現在の日本民窯」
...人工の極致とも見える繊細な柔かさで...
横光利一 「旅愁」
...こんなに繊細な美くしさは持つてゐない...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...繊細な事件のために魑魅子にあたえた心理的な新らしい恋愛の鋳型(いがた)を見るのであった...
吉行エイスケ 「東京ロマンティック恋愛記」
...われながらこんな繊細な感覚があったのかと思うようだ...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
...公家階級の繊細な趣味や煩瑣な学問に通じないことは...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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