...茶碗の後で彼女は繊細な竹の柄杓を持って来た...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...その吾々が繊細な装飾品に使ふのは牡蠣(かき)に近い種類の...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...拇指(おやゆび)から起って小指に終る繊細な五本の指の整い方...
谷崎潤一郎 「刺青」
...繊細な明白説ではあり得ない...
戸坂潤 「認識論とは何か」
...不揃(ふぞろ)いな繊細な顔だち...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...繊細な知恵としての趣味ルネッサンスは...
中井正一 「美学入門」
...間もなくその繊細な部分が蒸発して消えて行くからである...
中谷宇吉郎 「雪三題」
...消えたばかりの夕映の名残を浴びて皺襞の陰影が甚だ繊細な微妙なものでさえあった...
野上豊一郎 「吹雪のユンクフラウ」
...レコードは甚(はなは)だ古いが依然としてコロムビアのカペエ四重奏団の繊細な気品の高いのを第一とし(カペエ協会第八集S一一〇三―六)...
野村胡堂 「楽聖物語」
...粉雪は彼の繊細な視覚を更に鋭くしていた...
原民喜 「壊滅の序曲」
...芽出しの白膠木(ぬるで)の葉繁みがレースのような繊細な影を落しているのが...
久生十蘭 「肌色の月」
...あの繊細な感覚の持主にして見れば無理はない...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...この種の繊細な植物は馬巣織(ばすお)り椅子のような雰囲気では育たない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「真劇シリーズ」
...題目已に繊細なるあり...
正岡子規 「俳諧大要」
...自分の肉体という繊細な器に対して...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「悩みのひととき」
...この支那婦人の繊細な苦悶に触れるのが喜ばしく感じられた...
横光利一 「上海」
...魑魅子には東洋の古典の絵巻にあるような繊細なこころは...
吉行エイスケ 「東京ロマンティック恋愛記」
...数えきれないほど多くの繊細な注意が払われている...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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