...選んだ主題に現われる繊美な趣味に特に気がついた...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...その掌(て)は女の涙を拭いてやるために態々(わざ/\)拵へたやうに繊細(きやしや)に出来てゐた...
薄田泣菫 「茶話」
...男の癖に」「――すみません」今度はおどけて言ったが、おどけていてもその声は細い金属の線を思わせる、繊弱な、かすかに震えを帯びた感じの声だった...
高見順 「如何なる星の下に」
...五年に至りその画風はますます繊細となり再び純粋の紅色(こうしょく)を用ゆると共にまた軟き緑色(りょくしょく)を施すを常とせり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...盃(さかずき)持つ妓女(ぎじょ)が繊手(せんしゅ)は女学生が体操仕込の腕力なければ...
永井荷風 「矢はずぐさ」
...皮下組織との結締繊維も弱くなる...
永井隆 「長崎の鐘」
...そのささくれた繊維の端で欲しい雪の結晶を吊し出して綺麗な硝子板の上へ持って来ることになったのであるが...
中谷宇吉郎 「雪」
...そのささくれた繊維の端で欲しい雪の結晶を吊(つる)して綺麗な硝子板の上へ持って来ることになったのであるが...
中谷宇吉郎 「雪雑記」
...猶また局所の肥大には繊維腫...
久生十蘭 「玉取物語」
...沈重に吸ひ込む力に伴れて紙の燃焼する繊細な蠢動が...
牧野信一 「痴想」
...繊細に長じて他に拙なる者...
正岡子規 「俳諧大要」
...その後に彼れの食物と彼れの胃の腑の繊細加減を示す見本を残して行った...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
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室生犀星 「愛の詩集」
...一人も残らず何かの繊維工業に働いていた者だというから都市の埃(ほこり)の中に初めから育った者よりも...
柳田国男 「雪国の春」
...繊細柔軟な想いにも似ており...
横光利一 「旅愁」
...遠方の村村(むらむら)の上に聳(そび)えた古い寺院の繊細(きやしや)な尖塔が...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...あまりにも繊細(せんさい)に小智にそして無気力に堕(だ)している近代人的なものへ...
吉川英治 「宮本武蔵」
...繊細な味はひのある書を...
吉野秀雄 「秋艸道人の書について」
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