...過去の霧の中に隠れている「一等煉瓦(レンガ)」の繁華な市街へ...
芥川龍之介 「開化の良人」
...そのころも、芭蕉(ばしょう)の辻(つじ)が仙台の中心という事になっていて、なかなかハイカラな洋風の建築物が立ちならんではいたが、でも、繁華な点では、すでに東一番丁に到底かなわなくなっていた...
太宰治 「惜別」
...すなわちパリーの最も繁華な所にま昼間身をさらすことになる...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...この哀調は過去の東京に在つては繁華な下町にも...
永井荷風 「里の今昔」
...この哀調は過去の東京にあっては繁華な下町にも...
永井荷風 「里の今昔」
...繁華な市中(しちゅう)からも日本晴(にほんばれ)の青空遠く富士山を望み得たという昔の眺望の幾分を保存させたであろうと愚(ぐ)にもつかぬ事を考え出す...
永井荷風 「日和下駄」
...そして亦いづれも東京繁華な下町に人となつた江戸ツ子である...
永井荷風 「来訪者」
...その声柄や語調は繁華な下町育の人に特有なもので...
永井荷風 「来訪者」
...四辺(あたり)が繁華な割に...
夏目漱石 「明暗」
...繁華なカチナ通りの...
林芙美子 「浮雲」
...繁華な*レンベルグの市(まち)を越えて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...ソクラテス前派の火論家と水論家がアテナイの最も繁華な街角で不意に出遇つた光景を――」この申出を聞いて私は懐ろの中で思はず拳をつくつた...
牧野信一 「くもり日つゞき」
...私の宿は繁華なV停車場通りから東へ入った...
松本泰 「日蔭の街」
...町でも繁華な場所に家屋敷はあつたけれど...
水野仙子 「白い雌鷄の行方」
...祭礼などの繁華なるを見ることを好めりといっている...
森鴎外 「渋江抽斎」
...松八というのは町中の繁華な処にあった...
山本周五郎 「新潮記」
...こんな繁華な町へさしかかるわけはない」そんなことを考えたりしていると...
吉川英治 「宮本武蔵」
...この繁華なコンゴー王国の最初の訪問者となった...
和辻哲郎 「鎖国」
便利!手書き漢字入力検索