...繁々出入(でいり)致し候間...
芥川龍之介 「尾形了斎覚え書」
...さう繁々(しげ/\)お来(いで)になつては...
薄田泣菫 「茶話」
...こんな人達と繁々(しげ/\)往来(ゆきき)をすれば...
薄田泣菫 「茶話」
...男は一層繁々と妻の顔を見守っていたが...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...すこぶる繁々とトゥールキン家の閾(しきい)をまたぐようになった...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「イオーヌィチ」
...繁々逢っていたが...
豊島与志雄 「操守」
...それがために友に飢ゑてゐ乍らもさう繁々と訪ねて深くつき合ふ気にどうもなれなかつたのは実に此男の下等な偽悪趣味であつた...
長與善郎 「青銅の基督」
...そう繁々(しげしげ)足を運ぶ訳でもないらしかった...
夏目漱石 「門」
...生身の如来が繁々(しげしげ)便所に立つということは...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...「寅吉は?」「寅吉さんはお小夜のところへ繁々(しげしげ)通っていたようで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...繁々とお出でございます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「それは大丈夫だ、此邊は貧乏人ばかりだから空巣狙(あきすねら)ひやコソ泥は目をつけないよ、それに近所の衆が見張つて下さるから、野良猫が一匹忍び込んでも長屋中の騷ぎだ、尤も、お君さんは綺麗過ぎるから、繁々出入したら、變に思ふ人があるかも知れない」八五郎も漸く冗談を言ふ氣持になりました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ところで近頃は繁々と猪之助が來る相ぢやないか」「三日に一度は來ますよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...たいしたことだと言っていましてヨ」と改めて繁々と俺の顔を眺めた...
久生十蘭 「湖畔」
...あんなに繁々(しげ/\)と視線を送らなくも...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...ところが主人は彼女と応対し乍ら繁々様子を見て居ったが...
細井和喜蔵 「女給」
...苦痛を訴えた手紙を繁々とよこしている...
水野葉舟 「北国の人」
...私があなたと(あなたも毎日のようにここに来られるようですが)繁々と逢うというのは...
蘭郁二郎 「孤独」
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