...繁々出入(でいり)致し候間...
芥川龍之介 「尾形了斎覚え書」
...先づ繁々往來をする...
石川啄木 「我等の一團と彼」
...すこぶる繁々とトゥールキン家の閾(しきい)をまたぐようになった...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「イオーヌィチ」
...さう繁々(しげ/\)足(あし)を運(はこ)ぶ譯(わけ)でもないらしかつた...
夏目漱石 「門」
...山谷のお寿のところへ繁々(しげしげ)行くようになったそうですから...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「いちばん繁々(しげしげ)通うのは誰だい」ガラッ八は後ろから口を出しました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「寅吉は?」「寅吉さんはお小夜のところへ繁々(しげしげ)通っていたようで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...染吉の繁々(しげ/\)出入りする家を探すことだ」「差當り丸山町の直助はどうです」「行つて見よう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...右馬之丞の野郎が繁々と出入りしたことは誰でも知つてゐる――」平田源五郎の毒を含んだ言葉はなほも續きます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...繁々とお出でございます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「それは大丈夫だ、此邊は貧乏人ばかりだから空巣狙(あきすねら)ひやコソ泥は目をつけないよ、それに近所の衆が見張つて下さるから、野良猫が一匹忍び込んでも長屋中の騷ぎだ、尤も、お君さんは綺麗過ぎるから、繁々出入したら、變に思ふ人があるかも知れない」八五郎も漸く冗談を言ふ氣持になりました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...近頃繁々と出入する男はありませんか」「隨分いろ/\の人がいらつしやいます」「例へば?」「――」それにはお柳の返事がありません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...繁々來る男はないのか」「有りますよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...――少し上方訛(かみがたなまり)がありますが」平次は近頃繁々と顏を合せるが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...たいしたことだと言っていましてヨ」と改めて繁々と俺の顔を眺めた...
久生十蘭 「湖畔」
...この頃は例の近江とかいう女の許へばかり繁々とお通いになって入らっしゃると云うお噂を耳にしたので...
堀辰雄 「ほととぎす」
...前よりも一層繁々とお立ち寄りになり...
堀辰雄 「ほととぎす」
...繁々往来しては時には年寄の三味線などを聴いて陽気になることがあつた...
牧野信一 「裸虫抄」
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