...此家にお繁さんの声を聞かなかった事である...
伊藤左千夫 「浜菊」
...店はお蔭で繁昌していたから他人にはそれが判らず...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...疎(まば)らに繁茂せる桑の畑などを見つゝ...
田山花袋 「秋の岐蘇路」
...簔虫が繁殖しようとする所にはおのずからこの蜘蛛が繁殖して...
寺田寅彦 「簔虫と蜘蛛」
...もとは大分難義もしたものだが辛抱(しんぼう)しぬいて本家分家それ/″\繁昌(はんじょう)し...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...江戸と称する都会のいかに繁華にその生活のいかに面白くいかに楽しきかを描き示さんと勉(つと)めたり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...この哀調は過去の東京にあっては繁華な下町にも...
永井荷風 「里の今昔」
...お家繁昌ということにして上げたいものだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...第一その繁殖力が盛んで...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...繁昌は横幅だけであるなと気がついたら...
夏目漱石 「坑夫」
...降り繁くなる涙の顔を挙げました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...次第に警報は頻繁(ひんぱん)になっていた...
原民喜 「廃墟から」
...立ちゆかんと思うが」「麻布六本木の京極の下屋敷の金比羅様もなかなか繁昌するそうだから...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...尚お頻繁(ひんぱん)に立廻って来る...
二葉亭四迷 「平凡」
...二人とも泉のまわりに生えている繁った灌木(かんぼく)の中へかくれてしまいました...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...一派の繁栄に当然の悪影響を与えているのである...
横光利一 「比叡」
...うしろといわず、陣中につめ合っている面々をながめれば――嫡子太郎義信、弟の典厩信繁、また次弟の武田逍遥軒をはじめ、長坂長閑(ながさかちょうかん)、穴山伊豆、飯富(おぶ)兵部、山県(やまがた)三郎兵衛、内藤修理、原隼人(はやと)、山本勘介入道道鬼など、誰を、眼に求めていいか、ちょっと惑(まど)うほどである...
吉川英治 「上杉謙信」
...繁華街のブラ・マンは流れてゆくが...
吉川英治 「折々の記」
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