...下駄の音がゾロ/\と縺れる...
石川啄木 「鳥影」
...大小の猫が縺れ狂っているとかしか思われなかった...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「黒猫十三」
...春三郎は其文太郎のもの言ひのどことなく判然せず少し舌の縺れる工合のあるのに一驚を喫した...
高濱虚子 「續俳諧師」
...」N―子の舌は心持縺れ気味のやうに思へた...
徳田秋聲 「草いきれ」
...最初のひと言で舌が縺れてしまうだろう...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...解くことの出来ない縺れをなして...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...縺れた舌でがむしやらに呶鳴つた...
南部修太郎 「霧の夜に」
...どんなに髮が縺れてゐても痛くも何とも無かつた...
新渡戸稻造 「教育の目的」
...縺れながら突き切って...
林不忘 「あの顔」
...山野と今日廊下で縺れ合って巫山戯たのはほんとだが...
原民喜 「焔」
...舌が縺れるようなこの早口な言いかた……...
久生十蘭 「金狼」
...幸田は楽隊と警官の縺れを見ると急ぎ足でその方へ進んで行って権柄な声を出していたが...
久生十蘭 「魔都」
...あるいは時折「バシュの乗務ヒン」である息子が足を縺れさすか...
A. ブラックウッド A. Blackwood The Creative CAT 訳 「盗聴者」
...ドストエフスキイは人間心理の縺れを解きほごさうとはしなかつた...
堀辰雄 「小説のことなど」
...かく縺れ絡んだ物を見ると...
南方熊楠 「十二支考」
...縺れ合う殺伐とした巨塔の上を飛びながら...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...我々と西方の泡立つ靄の間にかの悍ましい暗い石の塔が縺れ合い...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...二人相縺れつゝ宿に帰つたはもう十二時の頃でもあつたか...
若山牧水 「木枯紀行」
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