...生産団体と消費団体は互に縺れ合つた連帯網を構成して...
石川三四郎 「社会的分業論」
...篠懸(すゞかけ)の葉は翼(つばさ)撃(う)たれし鳥に似て次々に黒く縺れて浚はれゆく...
伊東静雄 「詩集夏花」
...縺れ絲でも切るやうに...
今井邦子 「誠心院の一夜」
...春三郎は其文太郎のもの言ひのどことなく判然せず少し舌の縺れる工合のあるのに一驚を喫した...
高濱虚子 「續俳諧師」
...それで到頭昨夜は看護婦と喧嘩をしてね」自分でも其舌の縺れ工合なのが氣になると見えて一寸言葉を切つた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...どうも時々腹が痛くつて」と文太郎は又縺れる舌で言つた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...その舌の縺れに腹を立てたのか...
高見順 「如何なる星の下に」
...最初のひと言で舌が縺れてしまうだろう...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...何か不吉な縺れが起りはすまいかと...
豊島与志雄 「林檎」
...縺れた舌でがむしやらに呶鳴つた...
南部修太郎 「霧の夜に」
...齒並の奧に白苔の生えた舌が縺れてゐた...
南部修太郎 「疑惑」
...みんな妾が惡いのだから』婀娜(なまめ)かしい襦袢の袖が縺れて...
萩原朔太郎 「二十三夜」
...文太郎 (捕縄の縺れにじりじりして)阿魔をずらかせようとて...
長谷川伸 「中山七里 二幕五場」
...縺れてほほゑむ貌は病んでゐたが...
原民喜 「画集」
...二人は縺れ合うようにして林の奥の小屋に行き...
久生十蘭 「湖畔」
...縺れるようにして歩道の傍の車台へ近寄り...
久生十蘭 「魔都」
...ミチャイ小父とミニャイ小父がその縺れを解こうとして骨折った...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...彼は縺れかゝつた絲巻の端をさがさなければならないと思つて...
平出修 「逆徒」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??