...兵を縱(はな)ちて殺戮(さつりく)せしむること五日間なりき...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...黒煙東方に棚曳て閃電縱横に放射し...
石川成章 「櫻島噴火の概況」
...縱から見ても教師は矢張り教師である...
石川啄木 「葉書」
...この縱列には□がない...
佐野昌一 「虫喰ひ算大會」
...眺望を縱まゝにするを得ざりき...
大町桂月 「房州の一夏」
...今丁度袖裏を縱に切り裂いたところだつた...
スティーヴンスン 佐藤緑葉訳 「若い僧侶の話」
...縱縞を成して盛に降つてゐる雨とついその近くまで寄せて來てある二輛の網代車とを眺めた...
田山花袋 「道綱の母」
...(ろ)腰より足首に達(たつ)する二條の縱線を畫きたるもの...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...トロースの馬原上を 105縱横無碍にかけり...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...四列縱隊(れつじうたい)は五列(れつ)になり三列(れつ)になりして...
南部修太郎 「一兵卒と銃」
...半紙を縱二つ折にして...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...彼の樣子は正に今堪へられぬ梏を破つてまつしぐらに狂氣じみた放縱に走り込まうとしてゐる人間の顏であつた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...縱(たて)に横に幾筋となく小川が流れてゐて...
三島霜川 「水郷」
...其は或僧の妻妖麗他に優れ淫縱度無かつたので門跡之を叱ると...
南方熊楠 「詛言に就て」
...片頬に幾筋も縱皺をよせて苦笑ひながら呟いた...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...その強い眼の美しさは怜悧と我ままと大膽と媚弄と僞瞞と情慾と巧利的な果斷とさうして間もなく數人の愛人を同時に巧に操縱するであらうと思はれるある不純な光りの萌芽を潛めてゐた...
横光利一 「悲しみの代價」
...其川に沿つて賑かな通りが縱横に出來てゐる...
吉江喬松 「山岳美觀」
...從來の太閤傳がことごとく彼の立身出世とその才器縱横を誇張してゐるからである...
吉川英治 「折々の記」
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