...三匹も箱のふちにひっかかってだらしなく伸び縮みしている...
梅崎春生 「魚の餌」
...女たち――のが薄桃色の蘭の花みたいに大きくひらいては縮み...
谷譲次 「踊る地平線」
...突然の怒りに私は縮み上ってしまった...
外村繁 「澪標」
...縮み上らせているのだから――」「越中さんも...
直木三十五 「三人の相馬大作」
...みんなの行儀がわるいためにれいの癇癪がおこつて先生の顔が火の玉みたいになると生徒たちは縮みあがつて鳴りをしづめてしまふ...
中勘助 「銀の匙」
...熱傷を受けた部分だけが皮下組織から剥離し、一センチくらいの幅に細長く裂け、その中途、または端で切断されることもあり、縮み上がり、少しく内方に巻き込み、ぶらぶらとぼろ布か塵払いみたいに垂れ下がっている...
永井隆 「長崎の鐘」
...その咳の声だけで縮み上ったところを見ると...
中里介山 「大菩薩峠」
...お角さんの一喝を食うと縮み上ってしまう...
中里介山 「大菩薩峠」
...キジの方は遠く離れて縮み上って泡を吹いて前足を揃え毛を逆立てて怖ろしい表情をしたが...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...――しかし旦那様雑談事(じょうだんごと)じゃ御座いませんよ」「え?」と思わず心臓が縮みあがる...
夏目漱石 「琴のそら音」
...「あッ」しばらくは口も利けずに立ち縮みました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...私は縮みあがってしまって...
長谷川時雨 「流れた唾き」
...中巾(ちゅうはば)の絹縮みに唐人が体操をしている図柄の更紗(サラサ)がある...
長谷川時雨 「最初の外国保険詐欺」
...それを巻き上げることの困難さに縮み上がる...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...物触(さや)れば縮みて避けんとす...
森鴎外 「舞姫」
...すぐに縮み込む程に鋭いものであることをよく知っていた...
夢野久作 「鉄鎚」
...眼を白くして縮み上ったという...
夢野久作 「近世快人伝」
...どこへ行ってやがったんだ……間抜けめ……芝居気狂いもてえげえにしろ……三平は一縮みになった...
夢野久作 「黒白ストーリー」
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