...伸びては縮みしつつ昇ってゆく...
魯迅 井上紅梅訳 「不周山」
...壁体と硝子管との温度に対する伸び縮みが違うところから必要なわけなんで...
海野十三 「ネオン横丁殺人事件」
...女たち――のが薄桃色の蘭の花みたいに大きくひらいては縮み...
谷譲次 「踊る地平線」
...風と雪で縮み上がって...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「妻」
...並みはずれに大きな頭蓋骨(ずがいこつ)の中にはまだ燃え切らない脳髄が漆黒なアスファルトのような色をして縮み上がっていた...
寺田寅彦 「B教授の死」
...彼はもう一縮みになってしまった...
豊島与志雄 「不肖の兄」
...みんなの行儀がわるいためにれいの癇癪がおこつて先生の顔が火の玉みたいになると生徒たちは縮みあがつて鳴りをしづめてしまふ...
中勘助 「銀の匙」
...「このかんぶくろはてめえのか」平吉は縮み上って...
中里介山 「大菩薩峠」
...たしかに、物は乾けば縮み、湿(しめ)れば延びる...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...皆縮み上って出て来られる...
中谷宇吉郎 「低温室だより」
...恐ろしい不安に縮み上がって...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...紺縮みの着物に、手拭のように細いくたびれた帯をくるくる巻いて、かんしょうに爪をよく噛(か)んでいた...
林芙美子 「新版 放浪記」
...「ああ俺アつまらねえ、東京へ帰って、いまさんの座にでもへえりていや、いつまでこうしてたって、寒くなるんだしなア……」弟子たちのこの話が耳にはいったのか、紺縮みの男は、キラリと眼をそらすと、「オイ! たんちゃん、横川へついたら、電報一ツたのんだぜ...
林芙美子 「新版 放浪記」
...また裂けるのを見るかのやうに始終(しよつちゆう)私を怖(おそ)れさせ縮み上らせるやうなその或るもの――私は...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...いざ親父と対談の場合になると鼠のやうに縮みあがつてグウの音も出ないのである...
牧野信一 「スプリングコート」
...恐怖のために縮み上っているその可哀そうな男の手や股をなめずり出した...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...つまりはただ国々の単語の内容の伸び縮みであった...
柳田国男 「海上の道」
...お蔭でコンナ間違いが出来たじゃないか……ええ?……」一(ひ)と縮みになった一知は...
夢野久作 「巡査辞職」
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