...蹙縮はの針縫いの所のしまり縮まるを言う...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...沼の周囲や木立の間を縫いながら盗賊の仙吉を追い廻したが...
谷崎潤一郎 「少年」
...苦しいといえば、食事の給仕をするのも、洗濯も、縫いものも、同じことだ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「ねむい」
...娘を隣室に退かせ縫い物をさしていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...ギクシャクと電光形に空間を縫いながら...
久生十蘭 「地底獣国」
...縫い目の裂ける音がした...
火野葦平 「花と龍」
...色物の水玉をあちらに縫い込みます...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...私のを縫いなおしたんで赤い縮緬の綿入が今日フト箪笥の中に見えた...
宮本百合子 「悲しめる心」
...せっせと「千人縫い」をやって支配階級の大量的殺人を援助し...
宮本百合子 「国際無産婦人デーに際して」
...決してわたしはこの肩書を永遠に彼に縫いつけるつもりはない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...だから縫い方で一種の立派な模様を出した...
柳宗悦 「樺細工の道」
...三角に取り上げて前に縫いつけてありしが...
柳田国男 「遠野物語」
...狸か何かの皮を縫い合わせて...
柳田国男 「雪国の春」
...縫い物をしながら話していた...
山本周五郎 「あだこ」
...「てめえは底抜けのおたんちんだから、そんなごたくをぬかしてるが、二年このかた米味噌から小遣銭、不自由がちでもともかく生きて来た、いってえそれを誰のおかげだと思ってるんだ」「それあまあ、それを云われるとなんだが、そこはおれだって大家さんの恩は」「ざまあみやがれ、てめえの眼はそのくれえのもんだ、ここへ運んで来たなあおれに違えねえ、だが本当の主はお兼さんだぞ、縫い解き洗濯、仕事を選ばず夜も日も稼いで、てめえがまじめになるまではと、……稼ぐだけみんな、てめえに貢いで来たんだ、大家さん、どうかあたしからだとは云わないで下さい、これがわかって、またのんきな気持になられでもしたら、あたしの帰る日が延びるばかりです、お願いですから内証にして下さい、……おらあ涙がこぼれた、ばあさんなんぞ水(みず)っ洟(ぱな)あたらして泣いたぞ、……夫婦は二世といってたって、縁が切れれば他人だ、てめえなんぞはのたれ死にをしたっていい人間だ、それをお兼さんはこんなに、こんなにまで蔭で実をつくしてる、……夫婦の情だ、てめえを亭主と思えばこそだ、それをてめえはなんだ、なんてえごたくをつくんだ」家主の怒りは、頂点に達したらしい...
山本周五郎 「ゆうれい貸屋」
...すばしこく樹間を縫いながら...
山本周五郎 「若き日の摂津守」
...母は軍隊の襯衣(シャツ)縫いや...
夢野久作 「父杉山茂丸を語る」
...縫いおえた袴を出した...
吉川英治 「旗岡巡査」
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