...その真暗な空には、今も尚(なお)、照空灯が、青白い光芒を、縦横無尽に、うちふっていた...
海野十三 「空襲葬送曲」
...その間を赤青黄紫と色とりどりの紐線(ひもせん)が縦横無尽に引張りまわされているのであった...
海野十三 「人造人間事件」
...縦横無尽に駈け廻り...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...それこそ蜘蛛(くも)の巣のように縦横無尽に残る隈(くま)なく駈けめぐり...
太宰治 「老ハイデルベルヒ」
...家でもお園さんとよう泊まりやはった」彼女の語ることは向うではその心でなくても言々句々縦横無尽に私の肺腑を刺した...
近松秋江 「霜凍る宵」
...できるだけ活発に縦横無尽に刀刃を振り回して...
寺田寅彦 「映画雑感(3[#「3」はローマ数字、1-13-23])」
...縦横無尽に異様の人間と動物とを描き...
中里介山 「大菩薩峠」
...縦横無尽にそれを斬り散らす騒ぎになったから...
中里介山 「大菩薩峠」
...間断(かんだん)なくかつ縦横無尽に光り渉(わた)る...
シモン・ニューコム 黒岩涙香訳 「暗黒星」
...前から後ろから縦横無尽に射込まれるのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...縦横無尽に荒し廻る点が...
野村胡堂 「判官三郎の正体」
...自転車の群が縦横無尽に飛びまわる...
火野葦平 「花と龍」
...今まで法律家の金科玉条と仰がれたブラックストーンの学説を縦横無尽に駁撃し...
穂積陳重 「法窓夜話」
...砂地を縦横無尽に駆け廻つてゐた...
牧野信一 「籔のほとり」
...縦横無尽に活躍を始めた...
山下博章 「「プラーゲ旋風」の話」
...その中を縦横無尽に...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...縦横無尽に火をつけろ...
吉川英治 「三国志」
...そして、直接、敵兵に触れ、悍馬の脚(あし)もとに蹴ちらしながら、長柄の刃が血で鈍(なま)るほど、縦横無尽に、薙(な)いで行った...
吉川英治 「平の将門」
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