...癩を諒解して貰いたい心願に燃えて」小川さんは土佐の山奥や瀬戸の小島を心身を消耗させながら縦横無尽に歩き廻る...
高野六郎 「小島の春」
...それこそ蜘蛛(くも)の巣のように縦横無尽に残る隈(くま)なく駈けめぐり...
太宰治 「老ハイデルベルヒ」
...縦横無尽に荒れ狂うのである...
太宰治 「誰」
...できるだけ活発に縦横無尽に刀刃を振り回して...
寺田寅彦 「映画雑感(3[#「3」はローマ数字、1-13-23])」
...草むらを縦横無尽に走り抜け...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...日本の画家にして北斎の如くその筆勢の赴(おもむ)く処、縦横無尽に花鳥、山水、人物、神仙、婦女、あらゆる画題を描き尽せしもの古来その例なし...
永井荷風 「江戸芸術論」
...それじゃ勝ち過ぎる」がんりきが縦横無尽に場を荒すのを神尾主膳も忌々(いまいま)しがっていたが...
中里介山 「大菩薩峠」
...縦横無尽に踊って踊りぬいて...
中里介山 「大菩薩峠」
...米友が縦横無尽にその型をつかい出しました...
中里介山 「大菩薩峠」
...薄い透明な羽根を縦横無尽に振う...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...縦横無尽に逃げ廻って居た怪物も...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...自転車の群が縦横無尽に飛びまわる...
火野葦平 「花と龍」
...それならただもう縦横無尽に絵具(えのぐ)を画布へなすりつけてからに――黒い...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...その中を縦横無尽に駈け廻るのである...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...縦横無尽に口のなかで暴れてゐるやうです...
牧野信一 「美智子と歯痛」
...その中を縦横無尽に...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...縦横無尽に暴れて来た...
吉川英治 「剣難女難」
...そして、直接、敵兵に触れ、悍馬の脚(あし)もとに蹴ちらしながら、長柄の刃が血で鈍(なま)るほど、縦横無尽に、薙(な)いで行った...
吉川英治 「平の将門」
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