...縁の下が、こんなにりっぱにこしらえてあるのは、この地方は暑いから、こうしておかないと床の下からむんむんと熱気があがってきて、部屋の中にいられないそうな...
海野十三 「恐龍艇の冒険」
...縁の下に竹や木材を押し込んである奥のほうで二匹の子を育てていた...
寺田寅彦 「ねずみと猫」
...米友が縁の下へ潜ろうとした時に...
中里介山 「大菩薩峠」
...縁の下の役廻りは斧九太夫以来...
中里介山 「大菩薩峠」
...縁の下がひっそりとしてしまいました...
中里介山 「大菩薩峠」
...便所や、縁の下に隠れた、ごく僅かな女や子供たちは危く難をのがれることができた...
中村地平 「霧の蕃社」
...縁の下から天井裏...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「縁の下から竹筒を盜んだ曲者だ」平次は靜かに...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...わざ/\外から廻つて自分の雪駄を縁の下に突つ込んだり...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「出たの出ねえの、縁の下や、ドブ板の下から、財布や紙入が十と七つ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...縁の下も軒の下も何んの異状もなく...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...邪魔になるから縁の下に埋め...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「南に二階家があるから、植木が皆んなヒヨロヒヨロですね」八五郎がその邊中を撫で廻すのを相手にもせずに、平次は縁の下や、物置などを念入りに見て居りましたが、「庭の手入れでもするのかな、棕梠繩(しゆろなは)がうんと用意してあるが」妙なことを言つて居ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...土蔵(くら)の縁の下にも住居(すまい)の下にも...
長谷川時雨 「朱絃舎浜子」
...縁の下まで伸びてゐる泉水に鯉の跳ねる音が寂(しゞま)を破るだけの静けさだつた...
牧野信一 「繰舟で往く家」
...縁の下の蔓のようにいじけた僻みの根性とが...
松永延造 「職工と微笑」
...板縁の下へかくした...
吉川英治 「新書太閤記」
...縁の下、廊下、隣の書院など、その仄(ほの)かな灯影のゆれている一室の他は、すべて暗かった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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