...極めて周到緻密にして...
石井研堂 「大利根の大物釣」
...密閉部の工合をもつと緻密に直させた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...あらゆる殺し方と、その罪をのがれるあらゆる手段を、緻密に、緻密に、毛筋ほどの隙間もなく空想していた...
江戸川乱歩 「月と手袋」
...緻密に立ちまわることに...
江戸川乱歩 「月と手袋」
...私達の味覚は嗅覚だの聴覚だのと一緒に漸次(だん/″\)と繊細(きやしや)に緻密になつて来たに相違ないが...
薄田泣菫 「茸の香」
...自然経済的思想が緻密になり...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...しかもこの緻密にして堅牢なる材質が...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...日本文化の歴史を通観して見ると、日本は外国文化の影響を受入れて居る時、いつもその規模を拡大し、豪壮に、普遍的になるのに対して、孤立の状態に於ては、繊細に、緻密に、しかしその為に普遍性や生命の迫力を失ふ傾向がある...
時枝誠記 「国語学と国語教育」
...緻密にそれ自身を科学の隙間から突如として立ち現れ来るのである...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...なんにもなかったんで入口を塞いでおいたのじゃないかしら?」燿子の考えようは次第に緻密になって行きます...
野村胡堂 「水中の宮殿」
...脅かしてうんと取込む術(て)もある」平次の頭は緻密に動きます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...しからざれば一字一句金鉄(きんてつ)の如く緻密に泰山(たいざん)の如く動かざる蕪村の筆力を知らざる者の囈語(げいご)のみ...
正岡子規 「俳諧大要」
...前半のように緻密にして生活的であり...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...真白にかがやいて紙のように緻密にアイロンが当てられていた...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...物事はそんなに深く・そんなに緻密に・明らかにする必要はないのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...これが緻密に綾なすところに妙味がある...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...白い指に持たれている針が緻密に早くチクチクと運ばれてゆきます...
吉川英治 「江戸三国志」
...緻密に美しくはなるが...
吉川英治 「折々の記」
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