...さすがにくろうとらしい緻密な案を立ててきた...
犬養健 「“指揮権発動”を書かざるの記」
...そうした心遣いが帆村の緻密な注意力を証拠だてるものであった...
海野十三 「蠅男」
...ひんやり静まり清まった緻密な空気を劈(つんざ)いて...
大庭武年 「旅客機事件」
...また別段より緻密なる犯行を考えていたわけでもない...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...まさしくあの晩は緻密な手術をするため用意されていたものなんです...
コナンドイル Conan Doyle 三上於莵吉訳 「白銀の失踪」
...多稜形をした外面が黒く緻密な岩肌を示して...
中谷宇吉郎 「雪」
...その緻密な推理力(無論探偵的な)に驚くべきものがあつても...
南部修太郎 「探偵小説の魅力」
...非常に緻密な組織になっている...
野村胡堂 「最近の犯罪の傾向に就て」
...橋梁の設計施工に独得な才能の閃めきを見せる緻密な頭の持主で...
久生十蘭 「ノア」
...極めて緻密な頭脳の持ち主で...
久生十蘭 「魔都」
...非常に緻密な思想家であって...
穂積陳重 「法窓夜話」
...極めて緻密な植物の肌いっぱりに張り...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...尊兄は怪しき金屬の内部にある最も緻密な幽暗な光と相對してゐる...
室生犀星 「聖三稜玻璃」
...その他すぐれた・緻密な・良心と慎重とをもっている・人々にとって...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...これは織目の緻密な総レースをつくり出すのである...
矢田津世子 「鴻ノ巣女房」
...緻密な訂誤が來る...
吉川英治 「折々の記」
...緻密な思慮をこらしているように...
吉川英治 「新書太閤記」
...体を包む絢爛(けんらん)な衣は、細い緻密な線と、陰影を現わす巧みなくま取りとで描かれているが、その衣の薄さや柔らかさに至るまで遺憾なく表現し得たといってよい...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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