...私達の味覚は嗅覚だの聴覚だのと一緒に漸次(だん/″\)と繊細(きやしや)に緻密になつて来たに相違ないが...
薄田泣菫 「茸の香」
...不縹緻にまでされては迚(とて)も溜つたものではない...
薄田泣菫 「茶話」
...ヴァンデラー夫人の縹緻や...
スティーヴンスン 佐藤緑葉訳 「帽子箱の話」
...まさしくあの晩は緻密な手術をするため用意されていたものなんです...
コナンドイル Conan Doyle 三上於莵吉訳 「白銀の失踪」
...緻密精巧になり小型となつてゐる...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...神の光のごとく神秘といわんにはあまりにも現実的であり平面的であり、精緻的である...
中井正一 「芸術の人間学的考察」
...灰色の粘り気のあるほど細緻な沙が...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...比較的緻密(ちみつ)な頭脳に濾過(ろか)されて凝結(ぎょうけつ)した時に取る一種の形である...
夏目漱石 「イズムの功過」
...あの通りの縹緻(きりょう)だから...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...これほどの縹緻(きりょう)を持てば...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...先刻のべたような服装の縹緻(きりょう)よしの女口上つかいが桃割にさした簪のビラビラを振りながら...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...学者肌の緻密な頭を持ったひとで...
久生十蘭 「キャラコさん」
...さながら彼女の全身は緻(こま)かく彫んだ象牙の置物にそっくりで...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...けれども縹緻はよかつた...
水野仙子 「散歩」
...慎重な・注意深い・緻密な・詮索家...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...錯雑な形や緻密(ちみつ)な模様等に迷うことはいらない...
柳宗悦 「雲石紀行」
...縹緻よしでお侠(きゃん)で...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...少し緻密(ちみつ)な眼でこの一組を注意していれば分りましょう...
吉川英治 「江戸三国志」
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