...緩慢な、回顧的な生活にのみ囲繞(いにょう)されている地上の生活に於て、私はその最も純粋に近い現われを、相愛の極、健全な愛人の間に結ばれる抱擁に於て見出(みい)だすことが出来ると思う...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...ずゐぶん緩慢な卓效ぶりであります...
太宰治 「知らない人」
...父の動作は甚しく緩慢なので...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...何とか動きをつけようとたくらんでいるところだ」「そんな緩慢なことをおっしゃっている時節ではござんすまい...
中里介山 「大菩薩峠」
...どちらかと申せば、緩慢な、歯痒(はがゆ)いところに慈悲が潜(ひそ)んでいることもございます...
中里介山 「大菩薩峠」
...この緩慢なる行列の正体がわかっているのかどうか...
中里介山 「大菩薩峠」
...宇津木さん」「そういう緩慢なことはしておられない――とにかく...
中里介山 「大菩薩峠」
...非常時をよそにする緩慢なる相手には...
中里介山 「大菩薩峠」
...もちろんきわめて緩慢な変形について...
中谷宇吉郎 「白い月の世界」
...日ごろの緩慢な態度にも似ず...
久生十蘭 「魔都」
...この活溌なるものと緩慢なるものと相混一せんとするときは...
福沢諭吉 「政事と教育と分離すべし」
...人口増加の緩慢な国に見られる率である...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...しかも極めて緩慢な増加をしている...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...これよりも更に困難な緩慢な仕事である...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...そして人口は常に正確にこの緩慢な比率によって規制されてこれ以上に増加することは出来ないであろう...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...今に至つては猶此緩慢なるものを須(もち)ゆべけれんや...
山路愛山 「詩人論」
...緩慢な手つきで繰り返した...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...緩慢な動作で元のように...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
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